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「エンドレスエイト」(『涼宮ハルヒの暴走』)(谷川流[原作]・京都アニメーション[制作]/角川スニーカー文庫) ~アニメ版のホラー的鑑賞について

投稿日:2017年8月18日 更新日:

  • アニメ版を一気に観るとホラーになります。
  • 私の当時の感想を主に書いています。
  • こんなくだらない事は、あまりお勧めしません。
  • おススメ度:★★☆☆☆

最初に書いておきたいのですが、今から紹介するのは、アニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』のホラー的な鑑賞法です。一応書いておきますが、完全ネタバレになっています。そして、この鑑賞法は、ある程度ハルヒのことが好きな人(嫌いではない人、でも良いです)向けということです。長時間にわたって、ハルヒの(全くぶれない)言動を見続けられるくらいには、ハルヒのことを見ていても不快ではない人向けということになります。

(編者注:アニメ概要は「涼宮ハルヒシリーズ(Wiki)」を)

この「エンドレスエイト」は、放送後十年近く経っていて、今さらまたハルヒなんて古くさいという人には、お勧めしません。さらに、全話観るためには、三時間半近くもかかるため、そんな暇がないという人にも、あまりお勧めしません。お勧めしないばかりですが、ちょっと長い映画を観るつもりで、全く予期しなかったホラー気分を味わえるかもしれない、そういう期待を持つくらいの物好きな人だけにお勧めします。

さて、この「エンドレスエイト」が本放送されていたのは2009年ですが、私の住んでいた地域は、早朝の3時台(下手したら4時台)に放送しており、毎週早起きしては、何とかリアルタイムで観ていました。ですから、8話にわたってほぼすべて同じ話を連続してみせられて、毎回エンディングを迎えるたびに、「また終わらんのか」を6回ほど繰り返し、少々イライラしながら日の出の空を仰いだものです。

その後、映画の出来が良かったこともあり、もう一度ハルヒを見直そう、特にエンドレスエイトに関しては、一気に観てみようと思いつき、何の邪魔も入らない夏の深夜に時間をとりました。もう結末は分かっているため、安心して観はじめました。同じ話といっても、来ている服や小物など、細部は一話一話違っており、それらを見比べながら観ていると、最初の頃より楽に鑑賞できました。

登場人物では、ハルヒだけが全く高いテンションを保ち続けて(演技しつづけ←これはある意味すごい)、それとは対照的に、話が進むに従っての「みくるちゃん」の壊れていく様が(アドリブ?)少し笑えるところです。また、キョンや古泉の所々のアドリブなどの変化も分かって面白かったです。一方、ループしていることが発覚し、長門から一万五千回余りの回数を告げられる、公園でのBGM(や、蝉の死骸)は、長門の感じている孤絶や虚しさや、キョンたちのおかれた状況の異常さを示していて、少し怖さを感じました。

しかし、その怖さは序の口だったのです。試した人もいるでしょうが、何話もほぼ同じ話(とテンションの高いオープニング)を夜中に観ていると、頭がだんだん麻痺してきたようにぼぉっとなってくるのです。その感じのまま6話を終えようとした時でした。エンディングに入った時に、ふと思ったのです。「これって、ほんまに8話で終わるんか?」と。そう思った瞬間、急に寒気がして、鳥肌が立ちました。そして、そのままの状態で7話が終わり、ラストの8話に突入して、「これで終わらずに9話が始まったら……」と思うと、次第に動悸が少しだけ早くなり、冷汗をかいていました。ラストに向かうにつれ、いつの間にか正座をして見守っていました。そしてついに、キョンが喫茶店でハルヒを呼び止めた時には、心からほっとしました(大袈裟)。

大したことはないと思われるかもしれませんが、全く予期していなかったからこその恐怖だったわけです。まあ、これよりも、その繰り返しの二週間の間に、苦しんで死んでいった人たちがどれだけいたのか、その人たちは、一万回以上も苦しみを味わったかと思うと、そちらのほうが観ていて苦しかったですが。

余談ですが、このエンドレスエイトとは逆に、ホラー的な展開を(無理矢理)期待しながら、そうならなかったのが『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(Amazon)(あの花)』です。小学生の時に死んだ幼馴染の霊にとり憑かれた主人公たちが、最後に「めんま」が落ちて行った崖に、集団でダイブするという(通俗)ホラー的展開を夢想していました。まあ、実際にそうなっていても、あまり怖くはないですが。

(成城比丘太郎)




涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫) [ 谷川流 ]

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