まとめ

2019年まとめ【書物・競馬】

投稿日:2019年12月20日 更新日:

  • 「2019年」まとめ
  • 読書と競馬について
  • 今年のマイブーム?
  • おススメ度:まとめ

【まえがき】

今年は後半から、意図的に記事を書く量を減らしたので、結構読むことができた。冊数は数えてないのでわからないけど去年よりかは読めた。今回のまとめは、そんな中から、ここに取り上げなかった本について適当に書きたいと思います。

【今年の古典新訳文庫について】

・アリストテレス『詩学』(三浦洋・訳、光文社古典新訳文庫)

本書帯には、「2000年間クリエーターたちの必読書である『ストーリー創作』の原点」とあるけど、現代人が読む必要があるかは分らない。ただし、哲学関係の古典新訳文庫の例(ハイデガー『存在と時間』など)にもれず、本書の解説はかなり充実している。この解説だけでも本書を読む価値はあった。講談社学術文庫もそうだけど、プラトンとかの古代ギリシア哲学関係は解説がよいものが多い。今年は、同じく古典新訳文庫から『テアイテトス』の大幅改訂版もでたけどこれの解説もまあまあ充実している。

【時事的な問題?に関わる本】
 
・村田沙耶香『コンビニ人間』(文藝春秋)
・川北稔『8050問題の深層』(NHK出版新書)

今年はコンビニ業界に関するネガティブな報道が相次いだ。この『コンビニ人間』はその報道などとは、まったく関係のない内容。これは20年前なら面白く読めたであろう。後半は尻すぼみ。長編にしていたら賞をとれなかったからか。普段速読などしない私でも1時間もかからずに読めてしまった。本書はまあ、芥川賞を受賞させるためだけに生みだされた本といえる。なんというか、芥川賞はこれから商業小説家デビュー5年以内の作家に限ってはどうか。そうすれば受賞対象の方も選考する方ももっと緊張感を保てるだろうに。それはつまり、これから先、受賞作の対象範囲を広く取ってはどうかということ。
これから遠くない将来に、コンビニはほぼ無人化されるのではないかと思われる。少なくとも最低限の人間を管理などで残して接客などは行わないであろう。AIにでも任せておいた方がトラブルは少なくなるだろう。ではその時、どのような「人間」が別の場所で生まれるのか、著者の想像力の行方をこれからみていきたい(あまり読んだことないから)。余談ながら、本書を読んでいる間、陣内智則のコンビニコントを思い出していた(レジに店員がたくさんいるやつ)。

さて、年末になって、ちょっとだけ世間の注目を集めたのが、元農水次官による殺人事件(の判決)。憶測でしかないけど、この事件はあきらかに「8050問題」の圏内にある。この問題は著者のいう「限界家族」すなわち社会から孤立した家族をどう救うかの問題。そういった孤立した家族をどう救うべきなのかが様々な実例を踏まえて書かれている。あくまで憶測でしかないけど、被告の父親はどこにも相談しなかったようなので、今回の殺人は個人的には身勝手な行為でしかない。本書『8050問題の深層』を読んでいればよかったのにと思われる。もしくは余人にはうかがい知れない何かがあったのか(あくまで憶測になるのでこれ以上書かない)。

【昔に書かれたものを読む】

・飯田龍太『俳句・風土・人生』(講談社学術文庫)
・福永武彦/中村真一郎/丸谷才一『深夜の散歩』(創元推理文庫)

比較的昔に書かれたものを読むというのは、現在の小うるさい時事エッセイ的なものから離れられるので、ゆっくりとした時間を過ごすことにつながる。俳句のものは、40~50年前に書かれたもので、ほとんどの内容が、よく知らない在野(?)の俳人のことについて書かれているので、何も考えたくない夜に少しずつ読むのがよかった。それにしても、俳句というのは個人的にはよく分からないところが多い。

『深夜の散歩』は、既に物故した三人の作家が、自分たちの好きな海外ミステリについてあれやこれやと語る内容。こちらは50~60年前に書かれたものなので、その当時までに発表されたものについて。福永は、ミステリを娯楽として「愉し」んでいて、中村は同じくそうなのだけども少し文芸評論の色合いが強い。その一方で、その時にはまだ若かった丸谷のものは、名前から受ける印象と違って、かなり尖がっている。なんつーか、いろんな方面にイチャモンをつけているのがおもしろかった。この三者に共通するのは、「恐怖感情」に訴えるミステリはダメだとのこと。ということは、現在流行しているホラー的なミステリはあかんということになるんだろうか。丸谷は最近まで存命だったけど、それについてなんて言ってるのか知らない。

古い本というと、唐木順三『中世の文學』を読んだ。『千夜千冊エディション』(松岡正剛・著)で、「この『中世の~』を読んだことない人とは、日本について語りたくないと、それを読んだ時思った」というようなことが書かれていた。これはつまり、「日本」について語りたいなら、『中世の文學』くらい読んでおけということなのだろう。で、これから「日本」ついて語れるのかどうかというと、「・・・」としかいえない。

【読解力とはなんやねん】
 
・芦田愛菜『まなの本棚』(小学館)
・瀬戸賢一『よくわかるメタファー』(ちくま学芸文庫)

今年少しだけ問題になっていたのは、OECDが公表した、国際的な学習到達度調査(PISA、ピザ)の2018年度結果において、日本の「読解力」の順位が落ちたことだった。これについてはあまり興味がないんだけど、何か書くとします。その原因のひとつとして、読書量の少なさが挙げられていたけども、それについてはよく分からない。個人的には、この30年にわたって数千冊読んできた身からすると、明らかに本を読んだことによって「読解力」は少し上がったと思う。その程度は、お察しなレベルだけども。

まあ、小学生の時には担任から「人の言うことが分かってない」とはよく言われてた要領の悪い私だから、それだけ読んでようやく人並レベルに達したともいえるのだけど。そういうわけで(?)、『まなの本棚』は、いい意味で小中学校の図書室に「読解力」向上をみこんで、「まなの本棚」として並べたらいいのではないかと思われる本ばかりだった。私が中学生の時に読んでいた本よりも多様性はあるので、何かしらの役に立つ本かもしれない。といっても、本の読み方も教える必要があるとは思うけど。

その教え方はまあ、しかるべき人たちがやればいいけど、個人的には「メタファー」を教えてもいいんじゃないかと思う。『よくわかるメタファー』では、「メタファー」が人間の身体(構造)に依存しているのがよくわかるもの。人間の言語そのものがメタファーを通じて(構造的に)つくられている(?)わけで、それはフィクションノン・フィクションを読み解くとき両方に必要と思える。このメタファーの使い方を教えることで、文章の読み解く力ぐっとあがる気がする。あくまで個人的な経験からくる感想だけど。

【ラノベ完結(ネタバレあり)】

渡航『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』シリーズの本編が、14巻で一応完結した。原作を5年くらいは同時期に読んでたけど、この作品の面白さのひとつとして、タイムリーなオタクネタがふんだんに盛り込まれていたことだろう。作中では1年間なのに、各巻ごとにその当時の八幡(作者?)の興味があるものが分かって、あるいは私には分からないネタが分かって、それが楽しみだった。

さて、結末については、ネット上では色々異見があるみたいだけど、作者としてはこの結末で「まちがって」いなかったのだろう。そもそも、創作、特にラノベにおいて、複雑な構造を持つラブコメ的関係にどう決着をつけるかというのは、非常に難しいものだと思われる。キャラクターたちは時として、作者の手を離れて勝手に動き出し物を考え、作者の思ってもいなかったことを口に出すもんだとも思われる。それらを制御して希望する結末にどう向かわせればいいのか。作者はその過程を描くことを通して、(一応は)誰も不幸にならないという幸せな結末に落着させるという、ラブコメのアポリア(あるいはジレンマ)に挑んだのだと思われる。

もちろんすべてが恋愛感情に還元されるわけでもないけど、青春時代が持つ割合には、恋愛と友情と家族との関係が多くを占めている。というか、擬似的なものも含む恋愛感情のようなものに関して端的に言うと、何も終わっていないし何も始まっていない。八幡がようやく雪乃への何らかの感情と向き合えるようになり、雪乃の方は八幡への好意が「代償行為」ではないと逆に気付いただけかもしれない(陽乃からはそのことを以前から指摘されていたのだろうか?)。そういう意味だと、答えを出したとはいえないかもしれない。なぜなら答えを本当に出すのは、これからまだ1年以上もあるのだから。

といいつつも、14巻がふたつのプロム開催と成功に焦点が絞られるならば、これは八幡と雪乃との関係性をとるためだけに物語設定上仕立てられたようなもんだから、ふたりがくっつくのは前巻(13巻)以前の八幡の行動をみてもわかる。というか、究極的には何が「まちがっている」のかよく分からない。雪乃エンドといえるかもしれないけど、ガハマさんも諦めきれないもしくは二人との仲を諦めたわけではないと読めるので、何か決まったわけではない。これからの人生長いんだし。もしくは、これでようやく本当の(三角関係)ラブコメが始まってしまった、という意味でなら、ひねくれた八幡としては、「やはり、まちがって」しまったといえるかもしれない。それは他者との関係を深く持つということだから。

これが昔のラブコメ例えば『きまぐれオレンジロード』では、両想いのふたりと当て馬のひかるちゃんという分かりやすい構図でしかもその後の映画では三人がふたつに別れるという無理矢理な結末を迎えたけども、『俺ガイル』に関しては、こと恋愛に関しては決定不可能性を示している。14巻でも顕著だけど、どのエンドの可能性も(想像上は)宙吊り状態になって待機している。「いろはす」でもいいし、「川なんとかさん」でもいいし、なんなら海老名さんや戸塚や平塚先生でもいいと読めるように、なんとも総花的である。そういう意味でいうと、唯一「まちがっている」といえるのは「小町エンド」かもしれない。ただし、小町が義理の妹の場合はその限りではない。

個人的に気になるのは、八幡が3年生になって、葉山と海老名さんとだけクラスメイトになることだろう。本作のなかで、鬱屈を抱えたまま終わってしまったのはこのふたりだけだろう。葉山はその立場的なものや過去との関わりが何も解決されてないだろうし、海老名さんも相当に屈折している。おそらく、八幡がこのふたりと同クラスになったのは、このふたりを奉仕部でどうにかせよということを示しているのかもしれない。何も変わっていないのは、おそらくこのふたりだけだろうから。

さて、あまり書いてもしょうがないので、この辺でやめておきます。最終巻では思ったとおりプロムに関しては詳しく描かれなかったので、その辺をアニメでどう盛るのか楽しみ。あと言い残したけど、平塚先生、君に幸せあれ(乾杯)。

【競馬について】

今年の競馬について、書いていきます。

まずニュースとしては、ディープインパクトの死去と、既に引退していたキングカメハメハの死去だろう。もしこの両馬が同世代で違う馬主だったなら、ダービーではおそらくキンカメが勝っていたと思う。それほどキンカメの勝ち方は強かった。ディープは国内ではハーツクライに負けただけだけど、他に強い馬がいたらもっと負けていただろう。種牡馬になってからは、ディープから三冠馬は今は出てないけど、一番惜しかったのはサトノダイヤモンドだろう。もしサトダイが2018年世代(エポカ・ワグ・フィエ)であれば、楽に三冠馬になっていただろうになぁ。そのディープからはサイアーラインはとぎれるかもしれんな。

一番問題になっていい、禁止薬物混入疑惑の飼料摂取問題だけど、どこかへ消えていった。国枝調教師は、今年出版された新書でも、ちょっと触れただけだった。あまり触れてはいけないのだろうか。気になるのは、ことが公になったのが、クラシックや安田記念が終わり、宝塚記念を翌週に控えた時期だった。一番どうでもいい週に公表したということに何かありそうだが。

今年のJCに、外国馬が一頭も出走しなかった。これには色々原因があるけど、検疫に関しては昔から言われている。現在の東京の馬場や、日本馬の実力を考えると、そりゃ来ないでしょ。今年はたまたま一頭も来なかったけど、これからも例年通り強い馬が来ることはないだろう。なぜなら、JCを勝つにはここを一番の目標にしなければならないからで、他に高賞金のレースが各地にあるなかで、なんで勝つのが難しいJCに来なあかんねんとなるやろう。もし来てほしいなら、魅力あるレースを創設するしかないやろう。例えば、マイルCSの週に短距離と中距離のハンデG1でもつくればいい。ハンデは国際レーティングを基にすればいい。そうしたら伸び盛りの3歳馬が来るかもしれないし、それにつれて他の馬も帯同させるかもしれない。何かインセンティブになるようなレースを作らないと。とはいうものの、個人的にはこれから徐々に競馬に費やす金額を減らして、将来的に賭けるのはやめようかと思ってるので、どうでもいいけど。

ウインムートが熱中症とみられる病気で死亡した。その後の報道は知らないので何とも言えないけど、放牧されていた場所の近くは通ったことあるけど、そんなに暑い場所だったかなぁ。まあ、馬は冬でも熱発するし。ちと残念。

今年は降級制度が廃止されたせいで、3歳馬が楽に勝ち上がりやすくなったせいか、だいたい3勝クラスで頭打ちになることが多かった。でも、力上位の馬は例年通り強い競馬を見せてるけど。それと、2勝クラス3勝クラスの2000メートルを超える芝レースでは、出走頭数が減った(とくに中央開催)。個人的には、思ったとおりに条件戦で荒れるレースが増えたのでありがたい。

今年の菊花賞にも出走したメロディーレーンは、330キロという史上最低馬体重を記録した。今では、日本産馬も体格がでかいのが多くなったけど、一昔前は外国産馬くらいしか大きいのはいなかった。例えば1998年の天皇賞(秋)では、500キロを越えていたのは、ランニングゲイルとグルメフロンティアくらいだった。その時のステイゴールドは426キロだった。当時の3歳牝馬も軒並み馬体重は小さかったもんだ。

さて、今年一番予想するのが楽だったレースは何だったか。それは、凱旋門賞。予想というよりも、何も考えずにただ機械的に馬券を買うだけでよかった。12頭立てだけど、日本馬は論外なので9頭立てで、そのうち4頭には可能性がないので実質5頭立て、さらにマジカルは5番手なので、論理的帰結として重い印は4頭になり、しかも勝つのはエネイブルかヴァルトガイストのどちらかなので、この2頭を軸にすればいいという、とんでもなく簡単なレースだった。予想に1分もかからなかった。さらにいうと、日本馬にある程度票が集中するので、配当的にもおいしかったレース。これから先、オルフェーヴルのようなバケモノでも出走しない限り日本馬を買うことはなくてすむ。というか、ほんまなんで弱い馬しか連れて行かんのやろ。マンハッタンカフェの時には、現地プレスから「なんで、長距離しか勝ってない馬を連れてくるんだ(フランス語)」とか訊かれてたけど、今回はフィエールマンみたいな長距離重賞しか勝ってない2流馬を連れて行った意味が分からない。もしかしてブラストワンピースの帯同馬としてかな。まあ今回は、アーモンドアイとリスグラシューを出走させても勝てたかどうか分からないけど。

というわけで、そのアーモンドアイが出生予定の有馬記念だけど、現在(12/16)何も予想してない。リスグラシューについては直前の調教を見てから。まあちょっと予想のとっかかりめいたものを書くと、今年の中距離で強い競馬をしたのは、アーモンドアイ・リスグラ・アエロリットだけど、アエロリットは中山2500だからちょっとどうなんだろといったかんじ。まあ今一番強いのはアーモンドとリスグラだから、どちらかくるんじゃないの?(適当)。ほんで、今年の3最世代は例年通りトップレベルの馬は強い競馬をしているので、本来なら入れときたいとこ。ヴェロックスがもし人気を落とすなら押さえておこう。凱旋門賞組は、マカヒキみたいになってる可能性もあるから消すか。エタリオウとかのステゴ産駒はこの舞台があってる可能性がある。あと牝馬が2頭以上馬券に絡む可能性もあるから、それも考慮にいれとこうか。正直言うと、アーモンドアイが出走するので、馬券予想的にはあんまおもしろくない。

【今年のマイブーム?】

マイブームというと変だけど、今年も日清のどん兵衛(うどん・そば)を良く食べた。といっても、週に1~2回くらいだが、普段インスタントをあまり食わないから、これでも良く食べたほう。で、近年から、そのどん兵衛に入れる粉末スープを減らしてきて、今では全体の2割くらいしか入れていない。この、スープをどこまで減らしたらうまくならないかと試していたのが今年のマイブーム。ところが、現在2割のスープでもまだ濃い感じがする(最近薄味の食事ばかりだから)。このままでは、スプーン小さじ1杯くらいでもいいんじゃないか、と思えるくらい。つまり、どん兵衛の出汁はうまい(関西のやつは)。もしこれを日清の関係者の人が読んでたら、スープの袋を二分割くらいにしてほしい。まあそれは自分で調整して袋を管理すればいいだけだけど。もし塩分摂取を気にしてる人がいたら、この冬は粉末スープを減らしてみたらいかがでしょうか。もうしてる人はいると思うけど。

(成城比丘太郎)


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