★★☆☆☆

ブラジルから来た少年(アイラ・レヴィン/ハヤカワ文庫)

投稿日:2016年12月26日 更新日:

  • 古典的SFサスペンスとして楽しむ一冊
  • いわゆるナチスもの
  • 少しだけグロテスク描写もあり
  • おススメ度:★★☆☆☆

発表された1976年当時では、この小説のメインテーマは一般的に余り知られていない科学技術だったと思われる。詳しく触れると著しく興を削いでしまうが、現在でも賛否両論あるネタである(本の商品紹介ではネタバレしているが…)。アウシュビッツで人体実験を行った「死の天使」メンゲレが登場する、いわゆる「ナチスもの」小説。

そんな理由で発表から40年経った2016年現在では「驚き」という点では弱くなっているが、全体的に骨太のプロットで、奇をてらわない展開なので安心して読める。特に、ラストシーンは、緊張感のある展開が楽しめるが、すこしグロテスクでもある。

ちなみに著者の作品では「ローズマリーの赤ちゃん」の方が遙かに有名と思われる。なんとなく興味がわいて手に取ってみたが、余り細かいことは考えずに楽しむのが良いかと思う。

(きうら)



-★★☆☆☆
-, , ,

執筆者:

関連記事

実録怪異録 死に姓の陸 (西浦和也/竹書房ホラー文庫)

実話短編怪談集。メインタイトルは連作 堂に入った語り口で安定して読める 実話だと思うが、霊現象そのものには「?」 おススメ度:★★☆☆☆ こういうサイトを運営していると時々読みたくなる実話怪談シリーズ …

死国(坂東真砂子/角川書店)

心霊系恋愛小説 四国の土俗的文化がベース ホラーとしてはおすすめできない おススメ度:★★☆☆☆ 注・ここから先、ネタばれあり 過去に「猫殺し」の一件で話題になった坂東氏による「死国」は、死者の甦りと …

世界の中心で、愛をさけぶ(片山恭一/小学館文庫) ~ベストセラーを読む

シンプルなラブストーリー 恐ろしく早く読める なぜ売れたのか、一応分析してみる おススメ度:★★☆☆☆ 久しぶりの「ベストセラーを読む」はずいぶん古い。2001年に発刊され、2003年に一気に売れたと …

厭魅の如き憑くもの (三津田信三/講談社文庫)

憑き物をテーマにした戦後間もない架空の村の怪異 探偵役が登場する正しいミステリの構造 固有名詞に違和感があるが読みやすい おススメ度:★★☆☆☆ 戦後の昭和の架空の村が舞台で、谺呀治(かがち)家と神櫛 …

魔の聖域 (楢山芙二夫/角川ホラー文庫)~あらましと感想 、ややネタバレ

映画のスタントマンの事故死にまつわる怪異 イマイチ、何のホラーなのか分からない 昭和映画界の裏側描写は面白い おススメ度:★★☆☆☆ 「魔の聖域」と、抽象的なタイトルがついているが、内容は上記のような …

アーカイブ