★★★★☆

謎解き 超常現象2(ASIOS/彩図社)

投稿日:2017年2月4日 更新日:

  • 超常現象を科学的に解説する真面目なノンフィクション
  • UFOから心霊、惑星の衝突やニセ化学まで多彩な42のテーマ
  • 物足りない所もあるが、とにかく解説が分かりやすくて面白い
  • おススメ度:★★★★☆

本書は小説ではなく、古今東西、人口に膾炙している不思議な現象を科学的に検証する一種の超常現象の解説本だ。この手の本はいくつか読んだが「メジャーな題材が多いこと」「きちんとした結論が出されていること」「面白くて読みやすい構成であること」がこの本の優れた点だと思う。紹介するのはシリーズでは2番目の本だが、どこから読んでも構わない。

そもそも著者のASIOSとはホームページの説明によれば「2007年に日本で発足した団体です。当会の主な活動目的は、超常現象を懐疑的に調査していくことにあります。懐疑とは、本当にそれが事実であるのか、注意深く、客観的に立証を求めていく態度のことです」と書かれており、超能力や霊やUFOといった現象を盲信するのではなく、解明可能な現象として調査している団体のようだ。ネットでもそういったサイトや解説が入り乱れているが、調査と結論がはっきりしていて一線を画す団体だと思う。

例えば、本書では「ツタンカーメンの呪い」や「幻の怪蛇ツチノコ伝説」「アンティキテラの機械」と言ったメジャーなものから、「石川県で降ったオタマジャクシ」や「ええじゃないかの真相」「テレポーテーションした山小屋」といったユニークな題材、「フリーエネルギーは存在するか」「惑星マルドゥクの接近」「脳は10%しか使われていない?」といった科学的な題材まで、実に42のテーマが取り上げられている。どれか一つでも興味があれば、読んでみる価値は十分にあると思う。

ちなみに解説は複数の会員(著者)によって書かれており、調査内容のクオリティに若干のバラツキがある。読みにくいなどということはないが、物足りない調査があるのも事実だ。著者の一人であり、この会の会長である本城達也氏はご自身のホームページ「超常現象の謎解き」で本書と似た構成で「謎」を紹介されているので、本書を購入する前に、一度そちらを読まれてみてはどうだろうか。
値段は少々高いが、怖い話や超常現象が好きな方にはきっとその分の価値のある、そんな面白い一冊だ。

(きうら)


謎解き 超常現象2【電子書籍】[ ASIOS ]


-★★★★☆
-, , ,

執筆者:

関連記事

海外文学(小説)おすすめ50作品+α(成城比丘太郎のコラム-02)

非-専門家がおすすめする海外文学(小説)。 私の好きな本、もう一度読みたい本を中心に。 一応ホラー的な、ファンタジー的なものもあります(暗い本も)。 おススメ度:★★★★☆ ※編者注 一応全ての作品に …

文学入門 (桑原武夫/岩波新書 青版)

非常に分かりやすい文学論 未読であれば深い感銘を受ける しかし、文学、進歩してないんじゃ…… おススメ度:★★★★☆ これまで娯楽小説好きを自称し、ブンガクというものとは一線を画して生活してきたのだが …

ファントム〈上〉 (ディーン・R・クーンツ (著) 大久保寛 (翻訳)/ハヤカワ文庫) ~あらましと感想

500人の住人が一瞬で消えた謎に挑むホラーサスペンス 美しい姉妹が主人公、個性的な脇役多数 見たいものは全て見せる正にペーパーバックスタイル おススメ度:★★★★☆ 先日紹介した「ホラー小説大全」でも …

山月記(李陵・山月記より) (中島敦/新潮文庫) ~ネタバレ感想

中島敦屈指の名文 物語は分かりやすく、論旨は明瞭 身につまされるような話 おススメ度:★★★★☆ 皆さんは小中学校の教科書で読んだ文学作品を、一部でも覚えておられるだろうか? 私にとっては、おぼろげに …

むずかしい愛(カルヴィーノ/岩波文庫)

12のスナップ写真のやうな作品群。 人生や人間関係の難しさを教えてくれる、生活の中に潜むちょっとしたおかしさ、かなしさ、こわさ。 ホラー小説の要素はありません。 おススメ度:★★★★✩ 二十世紀イタリ …

アーカイブ