「 ★★★★☆ 」 一覧

ヒトごろし(京極夏彦/講談社) 【概要編】ネタばれなし(歴史ものにネタばれがあるとして)

土方歳三目線の新撰組伝 徹底した「ヒトごろし」の理屈 面白い、そして長い おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 私は京極夏彦好きなので、この本もKindle版でサンプルをパラパラ読んで、買うことを決め …

ヒトごろし(京極夏彦/講談社) 【感想編】ネタばれあり

土方歳三目線の新撰組伝の感想 「ヒトごろし」とは何か 殺人鬼が平和主義? おススメ度:★★★★☆ 「ヒトごろし」は新撰組をテーマにした京極夏彦の小説である。新撰組・副長、「鬼の」土方歳三を主人公に、一 …

メドゥーサ(E・H・ヴィシャック、安原和見〔訳〕/ナイトランド叢書)~読書メモ(46)

「幻の海洋奇譚」 海洋冒険ものの序盤から、怪奇ものの後半へ 恐怖とは暗示に満ちた不定形なもの おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 『メドゥーサ』は1929年発表で、海洋冒険を装った怪奇幻想小説。本書 …

方形の円(ギョルゲ・ササルマン、住谷春也〔訳〕/東京創元社)

「偽説・都市生成論」という副題。 「36」もの都市像が、雪崩をうつように現象する。 それぞれがひとつの宇宙観を凝縮した都市。 おススメ度:★★★★☆ 【まえおき】 著者はルーマニア出身で、現在はドイツ …

十の物語(高橋克彦/角川ホラー文庫)

古いが正統派の日本ホラー バラエティ豊かな10篇プラス1 古いのを除けば割と楽しい おススメ度:★★★★☆ 平成5年刊行と相当古いが、現代ホラー傑作選・第3集と銘打たれている。当時でもクラシックなライ …

千霊一霊物語(アレクサンドル・デュマ、前山悠〔訳〕/光文社古典新訳文庫)

「語り手」デュマによる「枠物語」 殺人事件から始まる怪奇譚の披露 まさに19世紀オカルティズムの潮流 おススメ度:★★★★☆ 【あらすじ】 時は19世紀フランス。語り手のデュマは20代の劇作家。彼はあ …

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(フロムソフトウェア/PS4)

ストロングな和風3Dアクション 美麗な絵、軽快な動き 社会人殺しの難易度 オススメ度:★★★☆☆ ホラーを読むと言っておきながら、ゲームのレビューになるのだが、このゲームには言いたいことがいっぱいある …

『ネクロノミコン』の物語(H・P・ラヴクラフト、森瀬繚〔訳〕/星海社)~読書メモ(40)

読書メモ(040) 「新訳クトゥルー神話コレクション・2」 超ベタなゴシックホラーとして読める おススメ度:★★★★☆ 本書は、ラヴクラフト(と、一部の作品では別の人)が書いた、クトゥルーものから『ネ …

吉野大夫『後藤明生コレクション・3』(後藤明生/国書刊行会)

「吉野大夫」という人物をめぐるお話 ノンフィクションの体をとった小説 「吉野大夫」を探るうちに、わけいる謎 個人的オモシロ度:★★★★☆ 【1】 今年は後藤明生の没後20年である。去年このブログにも書 …

20世紀ラテンアメリカ短篇選(野谷文昭[編・訳]/岩波文庫)~読書メモ(38)

読書メモ(038) ラテンアメリカ文学の、とっかかりとしては良い短編集 ホラー短篇集として読める おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 本書は、ラテンアメリカ文学者16人の、短篇をあつめたもの。ラテン …

みちびき地蔵(まんが日本昔ばなしより)~話の全容(ネタバレ)と感想

親子が体験する津波の恐怖 死の前日に祈りにくるという地蔵の前に無数の亡霊が…… 静かに、深く、恐ろしい おススメ度:★★★★☆ はじめに 令和早々に扱うに相応しい明るい話も考えてみたのだが、そもそも「 …

中世騎士物語 (須田武郎/ 新紀元文庫)

中世フランス騎士の実像を概観する 物語性は低いが入門書としては秀逸 ゲームや小説で騎士に興味のある人に オススメ度:★★★★☆ 最初に。本書はホラーとは全く無関係である。普通、怖い本とも呼ばれないだろ …

エンドレスエイトの驚愕(三浦俊彦/春秋社)

「ハルヒ@人間原理を考える」 「エンドレスエイト」の解釈可能性を芸術哲学的に、分析哲学的に探る 後半の記事は、2019年冬アニメの感想まとめです おススメ度:★★★★☆(ハルヒが好きなら) 【はじめに …

赤目四十八瀧心中未遂(車谷長吉/文藝春秋)

昭和の尼崎で臓物をさばく堕ちたインテリの悲哀 とにかく猥雑。あらゆる人間の醜さが描かれる 異様な文章力で一度囚われると離れられない おススメ度:★★★★☆ 久しぶりにとんでもないものを読んでしまったな …

春山入り (青山文平/新潮文庫)

考え抜かれた時代小説短編集 テーマは日本刀≒刃≒死と生 素直に称賛できる文体と内容 おススメ度:★★★★☆ 率直にって素晴らしい短編集だと思う。「たまには時代小説でも読むかな」という安直な動機は、驚き …

凍(トーマス・ベルンハルト、池田信雄[訳]/河出書房新社)

ベルンハルトの長編小説第1作 研修医が、とある画家を観察する 何もかもが凍てついた集落での呪詛のごとき言葉 おススメ度:★★★★☆ 【はじめに、本書紹介など】 トーマス・ベルンハルト(1931-198 …

カフカの父親(トンマーゾ・ランドルフィ、米川良夫・竹山博英・和田忠彦・柱本元彦[訳]/白水Uブックス)

かなり狂ってる人が登場する 奇想とユーモアとナンセンスとシュルレアリスムと 語り手の饒舌さ 奇妙さ:★★★★☆ 【はじめに】 トンマーゾ・ランドルフィ(1908-1979)は、イタリアの文学者。いつか …

黒い森の記憶(赤川次郎/角川ホラー文庫)

田舎に隠棲した元医者と少女連続殺人事件 老人の謎めいた過去と行動 ミステリよりもサイコホラーっぽい おススメ度:★★★★☆ 時代は昭和50年前後。元医者の老人は、娘婿夫婦に病院を任せ、田舎に質素なコテ …

増補-死者の救済史(池上良正/ちくま学芸文庫)~読書メモ(29)

読書メモ(029) 「苦しむ死者、うかばれない死者」の対処法 「憑依」概念を捉えることの難しさ 個人的興味深さ:★★★★☆ 「供養と憑依の宗教学」という副題。2003年に角川選書より出されたものの増補 …

現代の地獄への旅(ディーノ・ブッツァーティ、長野徹[訳]/東宣出版)~読書メモ(28)

読書メモ(028) ブッツァーティ未邦訳短篇集第二弾 日常に潜む陥穽と幻想と おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 本作品は、一年ぶりのブッツァーティ短篇集。内容は、変身譚・復讐譚・昔話のようなノリな …

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