3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 ★★★★☆ 」 一覧

方丈記 現代語訳付き (鴨 長明(著)簗瀬一雄(訳) /角川ソフィア文庫)

2018/12/30   -★★★★☆
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読んで心地よい不朽の名文 素敵な世捨人ライフ 無常感というよりむしろエネルギッシュ おススメ度:★★★★☆ 【ご挨拶】 今年最後の更新がなぜか古典。まあ、世知辛い世の中、一年の締めにはふさわしいとも思 …

日常(あらゐけいいち/角川コミックス・エース)

生粋のギャグ漫画 アニメも原作を丁寧に映像化 ギャグにかける心意気がいい おススメ度:★★★★☆ アイキャッチからも分かるように、非常にかわいい絵柄。その絵から想像されるような萌え要素は無いとは言わな …

ペット・セマタリー【上・下】(スティーヴン・キング、深町眞理子[訳]/文春文庫)

「モダン・ホラーの第一人者」であるS・キングが描く、死と愛の物語恐怖というより、いのちの峻厳さを感じる様々なパロディ(セルフパロディも含む)があるおススメ度:★★★★☆ 【はじめに、あらすじとか】 …

多和田葉子をおすすめしてみる(成城比丘太郎のコラム-08)

「コラム」という名のおすすめ記事 多和田葉子作品の中で、最初に読むにはどれがいいか 最新作『穴あきエフの初恋祭り』についても おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 先日、多和田葉子の『献灯使』(過去記 …

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(字幕版)

世界侵略という名の明るい社会派ドキュメント 楽しく観られるが耳が痛い いつものマイケル・ムーアの作風 おススメ度:★★★★☆ マイケル・ムーア監督と言えば、最新作「華氏119」が最近公開された。どうい …

来るべき種族(エドワード・ブルワー=リットン、小澤正人[訳]/月曜社-叢書・エクリチュールの冒険)

「来るべき種族」という新人類? ユートピア文学の系譜を受け継いだSF的作品 謎の力「ヴリル」におびえる語り手 オモシロ度:★★★★☆ 【最初におしらせ】 はじめにちょっとしたおしらせですが、個人的な体 …

ゲーム・オブ・スローンズ(海外ドラマ) ~まだ見てない方に、見るべき理由を

中世風異世界を舞台にした実写版ファンタジー・ドラマ まあよくここまで捻った話を娯楽ドラマとして提供できると感服 ストーリーに必要なら、エロ・グロ・スプラッター何でもあり おススメ度:★★★★☆(5シー …

ルクンドオ(エドワード・ルーカス・ホワイト、遠藤裕子[訳]/ナイトランド叢書)

著者が見た夢(悪夢)をそのまま書いたという作品群 わかりやすいものから不気味なものまで 内容の唐突さが、たしかに夢を見ているよう おススメ度:★★★★☆ 【はじめに】 著者は、アメリカ出身で、怪奇小説 …

最近読んだ本と、そうでない本~読書メモ(018)

  ブッチャーズ・クロッシング(ジョン・ウィリアムズ、布施由紀子[訳]/作品社) 火星の人(アンディ・ウィアー、小野田和子[訳]/ハヤカワ文庫SF) 読書メモ(18) 19世紀アメリカの大自然での経験 …

恐怖・地獄少女 Kindle版(日野日出志/Amazon)

昭和のトラウマ漫画家の代表作 グロさよりも哀切極まる まあしかし強烈な作風だ おススメ度:★★★★☆ あまり流行に左右されない(というより単に知らない)本サイトであるが、銚子鉄道のニュースから「まずい …

ガルヴェイアスの犬(ジョゼ・ルイス・ペイショット、木下眞穂[訳]/新潮クレスト・ブックス)

ペイショット作品の初邦訳 ポルトガルの一寒村に落下した物体(のにおい)があばく村人の生活 土地に積み重ねられた記憶の層と、生命のつながり おススメ度:★★★★☆ 一九八四年一月、ポルトガルの寒村である …

原民喜(梯久美子/岩波新書)~読書メモ(012)

読書メモ(12) 原民喜の「死と愛と孤独の肖像」 様々な「死」に囲繞された人生 おススメ度:★★★★☆ 原民喜は1905年生まれということで、私の曾祖母と同年生まれ(ちなみに曾祖母は10年前に他界)な …

人生論 (トルストイ[著]、原卓也[訳]/新潮文庫)

悩める30代以降に トルストイの「幸福論」 難解だが私は腑に落ちた おススメ度:★★★★☆ 怖い本のサイトととはいえ、時々(結構?)管理人の趣味でそれ以外のジャンルの本にも手を伸ばす本サイト。今回はロ …

短篇集-死神とのインタヴュー(ノサック、神品芳夫〔訳〕/岩波文庫)

ノサックの第二次大戦から戦後(西)ドイツを舞台にした作品集 SFや寓話や神話の読み替えまで、ヴァラエティーに富む 喪失や窮乏にさらされた人々 おススメ度:★★★★☆ 岩波書店から無料配布(?)されてい …

「新」怪奇現象41の真相(ASIOS/彩図社)

実際に起こった怪奇現象を科学的に分析 短いコラム風で非常に読みやすい 笑えるものから、ちょっと考えさせらるものまで おススメ度:★★★★☆ 実際に起こった怪奇現象や伝説の正体を、真面目に追及するという …

幽霊海賊(ウィリアム・ホープ・ホジスン、夏来健次〔訳〕/ナイトランド叢書)

ホジスンの海洋奇譚 謎の影につきまとわれる恐怖 徐々におとずれる怪異 おススメ度:★★★★☆ 【物語のあらすじ】 「わたし」ことジェソップが、自らの遭遇した怪異体験を語るという内容の物語です。サンフラ …

夏休みにおすすめする短編〔文学〕(成城比丘太郎のコラム-04)

夏休みによんでみてほしい短編 もちろん夏休みでなくてもよい 小学生から大人まで楽しめる怖くて暗くてイヤな短編 おススメ度:★★★★☆ ラジオの「夏休み子ども科学相談」というオモシロイ番組がある。科学に …

動きの悪魔(ステファン・グラビンスキ、芝田文乃〔訳〕/国書刊行会) ~ネタバレあり感想

グラビンスキ短篇集の本格的な初邦訳 鉄道にまつわる(神秘主義的)怪談集 鉄道のもつ「動き」や怖さが感じられる おススメ度:★★★★☆ 【まえがき】 グラビンスキという、「ポーランド文学史上ほぼ唯一の恐 …

クトゥルーの呼び声(H・P・ラヴクラフト〔著〕、森瀬繚〔訳〕/星海社)

ラヴクラフトの入門書的作品集 クトゥルーにまつわる海洋ホラーを中心に 巨大な力に抗えない人の無力さ おススメ度:★★★★☆ さて、本書は去年の秋に、「クトゥルー神話生誕100周年記念」として刊行されま …

奪われた家/天国の扉-動物寓話集(コルタサル、寺尾隆吉〔訳〕/光文社古典新訳文庫)

コルタサルの「真の処女作」にして、最適な入門書 都市生活者の不安とペーソスをかんじとれる 解釈は読み手次第 おススメ度:★★★★☆ アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの短篇集。この『動物寓話集』は、 …

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