3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 ★★★☆☆ 」 一覧

尾生の信(芥川龍之介/青空文庫) ~感想とネタバレ、着想を得た「創作小説」

中国故事からとった、美しくかなしい掌編。 何かを待つということは、つらい。 青空文庫の中でも、とても簡単に読める作品。 おススメ度:★★★☆☆ タイトルの「尾生の信」とは、「ばか正直に約束を守るだけで …

暗い暗い森の中で(ルース・ウェア[著]・宇佐川晶子[訳]/ハヤカワ文庫) ~感想と軽いネタバレ

あるパーティーの夜に起こった事件。 一人の女性の視点から解かれていく謎。 人間関係(特に女性同士のもの)の怖さ。 おススメ度:★★★☆☆ ストーリーは、作家である「わたし」こと「ノーラ」のもとに、一通 …

ゾンビ・パラサイト(小澤祥司/岩波科学ライブラリー) ~あらましと軽いネタバレ

「ホスト(=寄生先の生物)を操る寄生生物たち」について。 ゾンビというタイトルだが、生ける屍のことではない。 特に怖がる要素はない。 おススメ度:★★★☆☆ タイトルに「ゾンビ」とあるので、なんか物騒 …

慟哭(貫井徳郎/創元推理文庫) ~あらましと感想とちょっとした後悔

連続幼女殺人事件をめぐるミステリ 新興宗教がテーマ いわゆる「あれ」が登場する おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)捜査一課課長の佐伯は、連続幼女誘事件の捜査が行き詰まり懊悩する。警察内部にも、組織特 …

ケレスの龍(椎名誠/角川書店) 〜あらましと軽いネタバレ、武装島田倉庫との比較

2017/06/20   -★★★☆☆
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崩壊後の世界での奇妙な冒険 「武装島田倉庫」がベースだが大幅に明るい 著者が楽しく異世界を「旅行」している おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)北と南の戦争が終わってかなり経ち、経済や文化もだいぶ復興 …

波よ聞いてくれ(1) (沙村広明/アフタヌーンコミックス)

ラジオにまつわるドタバタコメディ ちょっとオタク風な作風 作者が伸び伸びとしている おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)繁盛しているカレー店の女性店員であるミナレは、仕事はできるが、恋人に50万持ち逃 …

ゆらぐ玉の緒(古井由吉/新潮社) ~感想というより、応答のような創作 

これといった話の筋はない。 現在から過去へ、時空を自在に往き来する随想。 私の感想というより、(応答のような)創作。 おススメ度:★★★☆☆ (編者追記・内容の概要(Amazonの紹介文の転記))陽炎 …

インキュバス(レイ・ラッセル ・著、大伴墨人・翻訳/ハヤカワ文庫) ~感想とあらまし、軽いネタバレ

あるアメリカの町を襲う強姦魔の正体とは? 強いエロ・グロ傾向あり。閲覧注意。 ミステリとしての落ちはまあまあ。 おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)ある田舎町であるガレンで、連続強姦事件が起きる。強姦 …

女生徒(太宰治/角川文庫・青空文庫)~感想文を楽に書くシリーズ(小学校高学年〜中学生向け例文)

作品は女生徒に仮託した語り。 小学生を想定した感想文。 部分的に適当にきりとってお使いください。 おススメ度:★★★☆☆(作品としての評価) はじめに (戯言のようなまえがき) 読書感想文は、なぜいや …

仮面病棟(知念実希人/実業之日本社) 〜あらましと感想、軽いネタバレ

病院に立て籠もった犯人と医者のサスペンス 文章は読みやすい。キャラもわかりやすい そこそこ楽しいがもう一捻り欲しい おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)アルバイトである病院の夜勤についた主人公の外科医 …

絲的サバイバル(絲山秋子/講談社文庫)

本当に、簡単に読めるエッセイ。 一人キャンプの、絲山的堪能法。 これを読んだ後には、酒と、旨いメシが食いたくなる。 おススメ度:★★★☆☆ 芥川賞作家絲山秋子、このエッセイ連載当時、40歳になったとこ …

夜の夢見の川(中村融・編/創元推理文庫) ~あらましと感想、軽いネタバレ

12編の「奇妙な物語」。 ホラー要素もあるが、どこかとらえどころのない話。 翻訳ものに向かない人には、あわないかも。 おススメ度:★★★☆☆ 『麻酔』(クリストファー・ファウラー)…歯科治療にきた「サ …

人生の短さについて他2篇 (セネカ/光文社古典新訳文庫)

正しい時間の使い方とは。 今忙しく働いている人が読んで、はたして実践できるかどうか。 「他2篇」の方が役に立つかも。 おススメ度:★★★☆☆ セネカは日本ではよく売れているようです。私の手元にある岩波 …

鉄鼠の檻(京極夏彦/講談社) ~概要と感想、若干のネタバレ

レンガ本の真骨頂。分厚い・長い・難しい。 ネタは面白いが、禅の講釈で詰まる。 セルフパロディ化しつつもある。 おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)新しく登場する古物商の今川を皮切りに、おなじみのメンバ …

ゴーストバスターズ2016 (ポール・フェイグ監督)  ~概要と感想、若干のネタバレ

愛のあるリブート。4人の女性がゴースト退治 下品でお馬鹿で露悪的なコメディ オリジナルを愛しすぎている オススメ度:★★★☆☆ オリジナルのゴーストバスターズが公開されたのは1984年で、ちょうど小学 …

翳りゆく夏(赤井三尋/講談社) ~概要と感想、おススメ点など

20年前の誘拐事件の謎を追う 錯綜する人間関係をスピーディに 意外性と引き替えに、ラストにも疑問も おススメ度:★★★✩✩ (あらすじ)「誘拐犯の娘が新聞社の記者に内定」という「事件」をきっかけに、2 …

百年の散歩(多和田葉子/新潮社) ~概要と感想、軽いネタバレ

ベルリン観察記のような体裁。 次々と湧き起こる連想。 街そのものの持っている記憶がメイン。 おススメ度:★★★☆☆ 「わたし」は「あの人」を待ちながら、「あの人」との関わりを思い浮かべながら、ベルリン …

船出(上)・(下)(ヴァージニア・ウルフ/岩波文庫)

ヴァージニア・ウルフ作品の中では読みやすい。 若い娘が、人との交流の中で成長していく。 <死>が作品を包み込んでいる。 おススメ度:★★★☆☆ 暗い夜の闇の中を、南米へ向けてロンドンから出港する「一隻 …

婚礼、葬礼、その他(津村記久子/文藝春秋) ~あらすじ、感想と、ドラマの感想。

披露宴と通夜とのブッキング。 面倒なことをどう乗り切るか。 簡単に読める。 おススメ度:★★★☆☆ 本書の紹介に入る前に、4/22で紹介した『この世にたやすい仕事はない』がテレビドラマ化されていたので …

K・Nの悲劇(高野和明/講談社) ~あらすじと感想、ネタバレもあり

妊娠・中絶をテーマに壮絶な夫婦の戦いを描く 最初を抜ければ、一気に読み通せる通読性 ただ、傑作に至るには今一歩何かが必要だ おススメ度:★★★☆☆ 随分長くかかってしまったが、この度の本屋の「店員さん …

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