3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

とんでもない死に方の科学(コーディー・キャシディー、ポール・ドハティー/梶山あゆみ〔訳〕/河出書房新社)

45通りの死に方を科学する ありうるものから想像を絶するものまで ユーモア(ブラック)を含みつつ、まじめに考察する おススメ度:★★★☆☆ 本書は、「スティーヴン・キングとスティーヴン・ホーキングを足 …

拝み屋怪談 鬼神の岩戸 (郷内心瞳/角川ホラー文庫) ~軽いネタバレ

安定のシリーズもの怪談集 単発怪談+連作怪談 思わせぶりな分、少し肩透かし感 おススメ度:★★★☆☆ この著者の作品は過去にも紹介(拝み屋郷内 花嫁の家拝み屋)している。現役の拝み屋が自分自身の体験か …

日本人の恋びと(イサベル・アジェンデ、木村裕美〔訳〕/河出書房新社)

恋愛と老いと友情をテーマに かなり重い過去を背負った人々 現在(2010年代)と過去(20世紀のこと)を交互に描く おススメ度:★★★☆☆ 本作は、イサベル・アジェンデが72歳の時に書いたもの。現代版 …

伊達政宗 (2)人取られの巻(山岡荘八/講談社) ~とにかく面白かったので紹介編

2018/07/03   -★★★★☆
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ますます冴えわたる政宗の知略と武勇 強烈なキャラクター造形と確かな人物像 次から次へと襲い掛かる試練の連続に目が離せない おススメ度:★★★★☆ 前回の紹介記事では、このシリーズを読むことになったゲー …

地球にちりばめられて(多和田葉子/講談社)/エクソフォニー(多和田葉子/岩波現代文庫)

  失われた母語を求める女性の話 国家は滅んでもクニは滅んでいない 言語は非常に多様性をもっている(月並み) おススメ度:★★★☆☆ 【『地球にちりばめられて』について】 『地球にちりばめられて』は、 …

飯降山(まんが日本昔ばなしより)~話の全容(ネタバレ)と感想

3人の尼さんの山での修行の顛末 人間の業の深さを描く ラストの変貌ぶりが怖い おススメ度:★★★★☆ はじめに 以前、「十六人谷」を紹介した時にも断ったことだが、この作品も現在、正式なルートで手に入れ …

未来の年表2(河合雅司/講談社現代新書)

「人口減少日本」で起きること 前著の二番煎じでないわけではないが 高齢の方向けの本になっている おススメ度:★★★☆☆ 本書は、昨年度ベストセラーになったとされる『未来の年表』の続編。去年それを読んだ …

インテルメッツォ 10-くらい(4コマ漫画)

ペンをサインペンに変えたので、色塗りが格段に楽になったが細かい絵が描けなくなってしまった。うーむ難しいが、元の画力があれなので、まあこんなものでしょう。子供を育ててみると分かるけど、たまにこういう気分 …

CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子(内藤了/角川ホラー文庫)

良くできた猟奇系犯罪捜査モノ どことなくコミック的なキャラクター 貶す要素はないが…… おススメ度:★★★☆☆ タイトルからして、本サイトの主旨に合った一冊。Kindleをお持ちなら、サンプルをダウン …

オペラ座の怪人(ガストン・ルルー、平岡敦〔訳〕/光文社古典新訳文庫)

リのオペラ座を舞台にした憎しみと愛の劇 怪人の境遇に同情できるか 恐怖譚の中にひそむ滑稽さ おススメ度:★★★☆☆ 【簡単なあらすじ】 オペラ座に怪人(ファントム)が出没するという目撃情報が流れだした …

空飛ぶタイヤ(上)(池井戸潤/講談社文庫)

きわめて真っ当な企業小説 本当に予想通りの展開 随所にいい台詞もあるが・・・・・・ オススメ度:★★☆☆☆(上巻のみの評価) 発刊当初からそのインパクトのあるタイトルからすごく気になっていた一冊。この …

山尾悠子の新作と他作品を読む(ラピスラズリ/飛ぶ孔雀)

2018/06/19   -評価不能

ラピスラズリ(山尾悠子/ちくま文庫) 飛ぶ孔雀(山尾悠子/文藝春秋) ふしぎな幻想小説 その幻想は現実的なヴィジョンを伴うよう 私の感想を書きます おススメ度:特になし 『飛ぶ孔雀』は山尾悠子8年ぶり …

インテルメッツォ 09-ながい(4コマ漫画)

ペンの調子が悪くて、書きにくくてしょうがなかった。作風にもそんな「スムーズにいってない」感が出ているような気がする。無学の若者が銀行の頭取になれるかどうかは分からないが、「私の履歴書」とかに書いてあっ …

苦役列車(西村賢太/新潮文庫)

赤裸々で陰鬱な青春物語 タイトルほど仕事が苦役でない 寧ろ「生まれ」についての苦悩 私はかねてより、労働の本質を描くと絶対ホラーになるのではないかという意見を持っており、それがこの本を選んだ理由だ。奇 …

残穢(小野不由美/新潮文庫)~読書メモ(011)&クロスレビュー

読書メモ(11) ドキュメンタリータッチですすむホラー 現代史の見取り図に沿って語られる おススメ度:★★★☆☆ あちこちのホラーサイトで「怖い」と紹介されていて(確か)、当ブログでもきうら氏が「久々 …

深い河 (遠藤周作/講談社文庫)

インドで人生の意味を問う群像劇 深い……のかどうなのか、私にはわからない 基督教への分かりやすい考察 おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)妻をがんで亡くした男、基督教徒の男を弄んだ女、ビルマの戦場で地 …

Apple Watch用カバーを巡る私的な闘争 ~ガジェット考察

はじめに 本来、旧サイトに載せていた趣味の記事だが、埋め草として新サイトにも書いてみようと思う(電子書籍リーダーについては、いくつか記事を投稿しているが、スマートウォッチについては初めて)。本題まで長 …

甲賀忍法帖(山田風太郎/講談社)

忍術バトルが見もののエンタメ小説 展開がかなり早い 個人的に伊賀の方が悪者のように思えてしまう おススメ度:★★★☆☆ 【あらすじ】 時は、江戸時代初期。大阪冬の陣の半年ほど前のこと。徳川家康は将軍後 …

インテルメッツォ 08-みやう(4コマ漫画)

ネコも犬も飼ったことが無い。そもそも人間とも分かり合えないのに、多種族と分かり合えるのだろうか? と、いつも疑問に思うのであった。とはいえ苦手でもなく、将来一人になったら犬と暮らすのも悪くないな、と思 …

うなぎ鬼(高田侑/角川ホラー文庫)

裏社会系正統派(?)エログロホラー 本当にあった「ヤバい話」風でもあり、都市伝説風でもあり 最後、微妙に狙いがズレた気がするが…… おススメ度:★★★★☆ 過激なものから、純文学まで振れ幅が激しくなっ …

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