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特になし

作品と暴力 ~きうらの商売抜きコラム

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  • 映画にTV、たわわの漫画など
  • 程度と覚悟の問題である
  • 善人の狂人だけで作品世界は構成されていない
  • おススメ度:特になし

作品名は挙げませんが、最近この手の話題をちょくちょく見かけます。私の中での基準はこうです。

  • 酷い作品でも作者と対象に相互理解がある=〇
  • 作者に作品に対する全責任を負う覚悟がある(法的にはセーフ)=〇
  • 作者に覚悟があっても法に抵触する=△
  • 作品には問題がないが作者に明らかな社会的問題がある=△
  • 作品が法的にアウト=X
  • 作者にその作品のテーマを書く覚悟がなかった(金儲けなど)=X
  • 下らない=X

以上。例えば芥川龍之介やゴッホに尾崎豊、芸術家ではないがスポーツマンの円谷幸吉を賛美することは自殺を肯定することにならないのかというのは永遠の△で、そこに怪しい揺らぎがあって世界を不思議にしている。例えばあらゆる変態ロリコン作家、例えば新興宗教の宣伝、例えば似非科学を利用した大企業の「痩せます」広告、これらを全部排除すれば、確かに令和4年版・幼稚園児のための模範テキストのような世界になるでしょうよ。

昨日(2022/4/28)の社会を切り取ってみよう。ある番組のトップニュースが過去の小児殺人事件、座礁事故、次いで他国の戦争(核兵器の使用についての話題)、ずっと続いている疫病、新型の小児肝炎、野球や水泳の試合結果……。

芸術作品に対するパワハラ・セクハラの話題はない(奈良出身のあの人とか)。それは死人があるかないかで選別されているように思う。円安もそうだが、とにかく、ニュースはキャッチ―な生き死にの話題にプライオリティの基準がある。あとスポンサー(国民をスポンサーとする某〇HK=も含めて)が最優先だ。どれだけコロナ禍でアルコール依存者が増えているかなど、取り上げられることはまずない。そりゃ本麒麟やプレモルのCMを流す前に、そんなことをわざわざ放送しないのは当たり前だ。いや、ビールは大好きですよ。毎日飲んでます。愛してます。

・ ・ ・

漫画・ゴールデンカムイが28日まで全話無料だったので、一気読みしたわけですよ。アイヌの狩猟文化を描きつつ、それは明るいグロ要素、男の下ネタ満載の愉快な漫画でした。紹介はしていませんが、★4以上です。でも実写映画化なんて舐めてますよね。この漫画の露悪的要素を現代日本映画界の基準でスポイルして面白い映画にできますか? もし公開されて歴代日本映画のベスト10に入ったなら、人生で完読を諦めた2冊「純粋理性批判(中)(下)」と「白鯨(下)」を連続で読んで感想を明記し謝罪しますよ。なんなら最も苦手なジャンルのPhilosophiae Naturalis Principia Mathematicaも読みます。裸で逆立ちして町内一周してもいいです(自分で書いていて懐かしい表現だ)。分かる人だけ笑ってください。

結局、自覚があって虚構を表現したのであれば、それがどれだけ人としてサイテーあっても法的にセーフなら許されるべきという立場です。もちろん、現実の犯罪行為があるなら全否定されるべきです。ただ、不思議の国のアリスを書いたルイス・キャロルを断罪すべきとは誰も言いませんよね。マルキ・ド・サド侯爵なくしてサディズムという言語が成立するかどうか。

はっきり言えば歴史的意味とはその時代の標準的な人間といかに異なる価値観を持つかということが重要で、善悪という相対的概念は意味がないです。100年後、プーチンが評価される世界線もあり得るかも知れませんよ。殺人鬼のジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)なんてホラー界ではほとんど歴史的モチーフです。ヒトラーをモデルにどれだけの「芸術」作品が生み出されたことか。その象徴であるポーランドがロシアに制裁を食らうという混沌とした社会。できるなら全世界の不幸を取り除きたいけど、それはイーロン・マスクでも不可能でしょう? 気に食わないTwitterを買収するくらいみみっちい人間が世界一の大富豪(世界に発表できる見せかけの基準)で、その買収金額を寄付すればどれだけの人間が生存できるのでしょう。とはいえ寄付金で命を救った人間が犯罪者になるのも事実です。これは深甚な話題だと思いませんか。

まあこういう話は炎上しますが、未だこのブログにコメントくれた人は開始から5年以上を経て二人しかいません。シャイなホラーファンの皆さん、許可制になってますが「きうら」を批判するコメントも全て表示しますのでぜひ、何でも書いて下さい(広告や無関係な他人への誹謗中傷はもちろんブロックします。海外のスパム以外はブロックしたことも報告します)。

言論は自由ですからね。しかも全部ロハ(ここ大事)。

(きうら)

※誤字大魔王を自覚していますので、適時記事は修正します。ご理解のほど。

※あっ、そういえばそのニュースで東京の補助金不正受給について、その申請者を堂々と「取材」して放送していましたが、あれは危ない。私から見ればたった数千万円を政府から不正受給するなんて単なるバカそのものですが、TVの映像にしてヘイトを煽ってはいけない。3億円以下の衝動的経済犯罪なんて割りに合わないからそもそもやめた方がいいのです。

あの個人を特定することは簡単なので、一枚でも写真を掲載すべきではなかった。とはいえ、本人がTwitter(またか)で不正受給を認めているので、自己責任と言えますが、別に誰も殺していないです。7人もの人間を巻き込んで、騙し取った金はたった1,800万円です。申請した満額でも3,800万円。1,800万円を7人で等分すると約257万円笑。低所得者層の賃金です。それを半笑いで受け取って何か得るものはありましたか。全能感ですかね。

でも全額合わせてもそれを騙し取った政府関係者高官が1~2人が稼ぐ年収です。あなたは小悪党の詐欺師で、MBAを取得した本当に優秀なコンサルは鼻で笑っているでしょうよ。システムが悪くて俺は悪くない。いいでしょう。ではいつか、俺は悪くないのにシステムが悪い時はどうしますか。覚悟の問題です。それでいいのなら、スリリングな人生を楽しんでください。

もうこりごりだ。いろいろ事情は分かるから別にいいけど、もう、こんな光景は心底見たくないんだよ。どうか許してほしい。怖いのはホラー小説だけでいいんだ。

-特になし
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