- 「コラム087」
- 岩波文庫の100冊最終回。
- 海外文学のオススメ。
- オススメ度:特になし
【近況】
先週、国内の競馬では、チャンピオンズカップが行われました。勝ち馬のジュンライトボルトが鮮やかな切れ味を見せました。クラウンプライドが勝ったかなと思ってたところへの強襲でした。ハピもあと少しでした。クラウンプライドとハピの3歳馬はもっと力をつけて、これからのダート戦線を引っ張っていく存在になってほしいー。ところで、個人的には、一度タイトルホルダーにダートを走ってほしいなぁ。
そんななか、海外では、ワールド・カップのチャンピオンを決める戦いが佳境をむかえようとしてます。ベスト8が出揃いました。日本以外の各組1位通過の国は勝ち上がったのでまあ順当な結果でしょう。スペインについては、なんか平均点みたいなプレイヤーばかりなのと、日本戦(逆転負け)が尾を引いてるのかなと思うような、あまりよくない出来でした。得点のニオイが全く感じられなかった。あとひとつ何かが足りない。今更だけど、セルヒオ・ラモスを連れていけばと思った。ポルトガルのぺぺが結果的にチームを引っ張っていたみたいになってたかも。それにしても、あれほど自信がなさそうにPKを蹴るスペイン代表は久しぶりに見たかも。まあ、若いプレイヤーが多いので4年後に期待しときます。
モロッコについては、2018年大会で良いサッカーをしてたので、今回は期待したいけど、もう余力は残ってないかな。同じくクロアチアも余力はそんなにないから厳しいかな。ブラジルは調子を上げてきてるし。というか、韓国に続いてクロアチアと、ブラジルは組み合わせに恵まれたなー。個人的には、スペインが敗退したので消化試合(?)みたいなもんです。決勝のカードは、アルゼンチン対ポルトガルを期待します。メッシ対クリスティアーノ・ロナウド。
ところで、テレビとかの中継だと「ロナウド」と呼ばれてるのに、新聞だと「ロナルド」と書いてるのは何故なのか?
それはいいとして、やっぱり(?)ブラジルが決勝に来そうだなぁ。あとは、イングランド対フランスの勝者が決勝に来そうな感じです。ブラジルとフランスの決勝になったら、たぶんリアタイ観戦はしません。自分の中ではブラジルが決勝に来るのはほぼ確定なので、対戦相手がどこになるのか? イングランドとポルトガルならどちらでもいいけど、できればポルトガルが来てほしい。
さて、今回の大会では、ベルギーやドイツやウルグアイやメキシコといった強豪国がトーナメントに進めませんでした。ドイツのサッカーファンはもちろん、メキシコとウルグアイのファンは、一生この大会のことをおぼえてるでしょう(とくにウルグアイ)。その一方で、多くの日本人は来年になったらワールド・カップのことを忘れてるでしょう。それを思うと、なんか、メキシコや南米のサッカーファンに対して申し訳ない気持ちになる。
その日本について。相変わらずPK戦に弱いなぁ。それと、今大会に全盛期の本田クラスのプレイヤーがいたらなぁ。クロアチアは日本のストロングポイントを対策していたようだった。それでも、伊東純也の運動量とトラップは素晴らしかったー。あと、2010年大会のパラグアイ戦よりも十分に戦えていたので、この先30年くらいの間にまたチャンスは来るでしょう。今のところそれだけです。
【岩波文庫の海外文学】
今回で、「個人的な岩波文庫の100冊」はひとまず完結です。最後のテーマは海外文学から選びました(穴埋め)。よろしくお願いしますー。
(89)プリーモ・レーヴィ(竹山博英・訳)『休戦』
(90)ドストエフスキー『二重人格』
(91)シェイクスピア『十二夜』
(92)オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』
(93)フエンテス『アルテミオ・クルスの死』
(94)バルガス=リョサ『密林の語り部』
(95)ズヴェーヴォ『ゼーノの意識』
(96)カレル・チャペック『白い病』
(97)ノサック『死神とのインタビュー』
(98)マルセー・ルドゥレダ『ダイヤモンド広場』
(99)ミシェル・ビュトール『心変わり』
(100)ル・クレジオ『物質的恍惚』
『休戦』は、作者のプリーモ・レーヴィが「第二次世界大戦の末期」に居たアウシュヴィッツの収容所から、奇蹟的にイタリアへ生還したという体験を書いたものです。アウシュヴィッツから出発してイタリアのトリーノの戻るまでの過程が書かれてます。現在のウクライナとか様々な土地を通過した経験と、色んな人々との出会いが書かれています。この作品だけでいいので、是非とも読んで下さい。
ドストエフスキーを岩波文庫で読んだのは『二重人格』くらいです。岩波文庫版の『罪と罰』は古本で買って、そのうち読もうと思いながら積んでます。
岩波文庫のシェイクスピアを読んだのは、『十二夜』と『から騒ぎ』くらいです。ここらあたりの有名な作家は岩波文庫ではあまり読んでないことが分かりました。
『ドリアン・グレイの肖像』の新訳をこの前読みました。怪奇幻想好きな人なら読むべき作品ですっ!
『アルテミオ・クルスの死』と、『ゼーノの意識』と、『白い病』も最近読みました。面白かったですー。
その他の作品についてはこのブログにて感想を書いていると思うので、よろしければお読みください。
最後の100冊目に『物質的恍惚』を持ってきたのは、好きだからです。岩波文庫の最推しかも。なんせ、発売日に二冊購入しましたので。そんな岩波文庫はたぶんこれだけです。
【100冊選書を終えて】
見切り発車ではじめた企画でした。お読みいただきありがとうございました。以前から分かっていたように、これまで私は岩波文庫の青帯、赤帯、緑帯しか読んでこなかったなー、ということを再認識しました。今回は、私が(少しでも)読んだことのある岩波文庫から選びましたけど、岩波文庫には他分野のものが色々とあります。この中に入れたかったタイトルは他にもいくつもありました。
さて、この選書(?)の「100冊」は、厳密には、100タイトルとなります。冊数でいうと、110冊を越えますので。それはいいとして、この100タイトルをすべて読んでおけば、何かの役にたつと思います。学生さんなら簡単に読めるものばかりです。一週間で一冊読むペースだと、2年くらいで読めます。
実際に読むとするなら、購入するのもいいし、古本屋で探すのもよいです。図書館で借りてきて読むのがもっとも元手がいりません。借りてきて読んだなかで自分の心に深く刺さったものがあれば、購入して手元に置いてみてくださいー。単なるオブジェにはならないでしょう。何かの役には立つでしょう。こうしてブログを書いてる私がいうのですから(?)
【来年に向けての次なる目標】
今年は岩波文庫で選書かましました。来年以降も他の出版社の文庫で「100冊企画」をやりたいと思います。新潮文庫や角川文庫のものは既にありますのでそれらはひとまず措いて、他の出版社でやるとするなら以下のものかなぁ。
・講談社(講談社文庫、講談社学術文庫、講談社文芸文庫など)
・河出文庫
・筑摩書房(ちくま文庫、ちくま学芸文庫)
・ハヤカワ文庫、創元推理文庫、光文社関連。
それと、中公文庫でも書いてみたい気持ちはあります。しかし、それらには岩波文庫ほどのストックがないので、書くとしても限定的になるでしょう。100冊を選ぶのは無理でも、30〜50冊くらいは書きたいです。まあ、私の読書量のストックでは少しずつになるのはやむを得ません。それでも、あと3年くらいはこれまでの「岩波文庫の100冊」くらいのペースで書けるでしょう。
(成城比丘太郎)