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怪異の表象空間(一柳廣孝/国書刊行会)~読書メモ(60)

投稿日:2020年9月18日 更新日:

  • 読書メモ60
  • 「メディア・オカルト・サブカルチャー」
  • 明治の怪談から、ラノベのなかの怪異まで
  • オススメ度:★★★☆☆

現代の日本でも楽しまれている怪談。もう夏は過ぎ去った感じだけど、個人的には怪談は夏でなくても楽しめると思う。ちなみに、今年の「怪談グランプリ」という番組は、観客を入れずに行われたけど、まあまあおもろかった。まあまあすぎて、内容をあまりおぼえてない。やはり、オーディエンスがいないとだめなのか。そういう意味だと、怪談ってのは、共同的に作り上げるものなのだろうか。

てなわけで、本書についての内容ですが、明治の怪談からはじまり、「明治の新聞メディアにおける怪異の位置」や、心霊データベースとしての「遠野物語」や、ラジオ登場における「音声メディアと怪異」といった具合に、新たなメディア登場とともに、そこへいかなる怪異の表象空間が現れたかを、様々な資料を通して語る。

それから、1970年代のオカルトブームにおよび、大流行したコックリさんや超能力ブームについてに話は及ぶ。ちなみに、自分は一度だけコックリさん的なことをしましたけども、たしかに何かの力が働いているなという、妙な感動をおぼえた、その時には。

本書の後半は、ラノベや「もののけ姫」などから、「異界」やマージナルマン(境界者)をみていく。このへんのラノベにかんしては、比較的ちょっと前のことなので、古いかもしれない。現在のラノベのことを知らないのでなんとも言えんが。もしかしたら、「異世界もの」のジャンルは、「異界」との関連でとらえられるかもしれん。

ところで、この本を読んでいるあいだ(今年の5月頃)、この本には『世紀末オカルト学院』(2010)のことが書かれているだろうかと注視(?)していた、しかし、読んだ限りでは、全く言及されていなかった。このアニメほど、ここ数十年の日本オカルトブームを詰め込んだネタ的な良作はなかったのに。しかも、話の展開もジェットコースターのようで、なんともめまぐるしくてよかった。それに加えて、ミステリーの要素もあったし。この作品に触れてあったら満点だったのに(えらそう)。

(成城比丘太郎)


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