★★★★☆

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた。 (株式会社ほぼ日)/ITTA(NintendoSwich/Steam)

投稿日:2020年5月11日 更新日:

  • 社長の思い出
  • そのゲーム機でゲーム「ITTA」を遊ぶ。
  • 個人的にジワジワ泣ける
  • おススメ度:★★★☆☆

岩田聡氏は、2015/7/11に亡くなられた任天堂の元経営者(享年55歳)である。今回は、突発的に懐かしくなったので、糸井重里氏が中心になってテクスト化された著作を読んでみた。

酷い話だが、私は多少好きな有名人が無くなっても溜まり衝撃を受けるタイプ。身内でもそうだし、自分自身についてもあまり生死問題には「無関心」なのである。先日の志村けんも個人的には最高にショックだったはずなのに、「ああ、そうか、残念だ」と思った程度だった。人はこれをして冷血漢などと揶揄されるかも知れないが、それはいい。そんな私でも、訃報を知って愕然とし、その後、酒を飲みながら号泣したのがこの岩田聡社長だった。

一番好きなエピソードは「仕事があまりに多忙なので、休日にこっそり出金し桜井氏とサウンドクリエーターの3人でこっそりゲームを作って楽しんでいた」という話である。これが俗にいう「大乱闘スマッシュブラザーズ」の誕生秘話である。このエピソードも本人の口から聞ける。

いや、すごいと思いませんかね? サラリーマンがですよ、平日に仕事をしていて、休みになったら好きな仕事をしているなんて。営業マンなら普段はルート営業をしていて、休みになったら好きな取引先を開拓するようなものですよ。この骨の髄までゲーマーである、という点が、私の中のゲーマの血と共鳴し、鳴りやまない部分があるのです。

岩田氏は天才プログラマーで、「MOTHER2」という4年かかって行き詰まった超大作RPGゲームを約1年で発売までもっていくのですが、その手法が、自分で治すのではなく、みんなが修正できるツールを作る、という実にロジカルな対処方法であるのも興味深い。普通プログラマーは我が強いので、自分でできると分かったら自分でやろうとしてしまうがその辺をマネジメントする能力がずば抜けていたのではないだろうか。

もちろん、WiiUは明らかに失敗してしまったけど、いつも「何か違うことをやろう」という野心みたいなものは持ち続けていたと思うんですよ。だから、今でも尊敬しています。賢く、論理的で、温和で、少し不器用で、心底ゲームが好きで、ゲームが好きな人を心から愛していた。

ちなみに「アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」という言葉を残したのは、マリオの生みの親、宮本茂氏。これを広めたのが岩田氏である。

と、この記事を書いていても少し泣けてきてしまう。

--名詞のうえでは、わたしは社長です。
頭のなかでは、わたしはゲーム開発者。
しかし、こころのなかでは、わたしはゲーマーです。

ホンマに、こんな風に生きたい。

「ITTA(Nintendo Swich/Steam)」

目が覚めたら家族全員が惨殺されていて、父親の形見のリボルバーを携えて謎の敵に挑む弾幕タイプのガンシューティングアドベンチャー。一応、少しの謎解きはあるが、ほとんどはボス戦を楽しむゲームだ。あとはビジュアルイメージなどが好みに合えば、楽しいゲーム。

しかしこれは所謂ソウルライクゲームでもある。つまり死んで攻略法を覚える「死にゲー」である。個性的なボスの弱点を繰り返しの中で覚えていく作業が必要だ。

インディゲームなので1,580円と安め。プレイ時間も5-6時間を想定されているので、ボリュームはありません。GW中の暇つぶしに丁度よかった。2020/4/22発売なので、攻略記事がなくて、ボスには苦戦した。特に瞬間移動して切り付けてくるガイコツの王様には苦戦した。あいつは体力をMAXにして、ちょうど死にかけた時にオーバーロードして勝てた…もうやりたくない。

ま、シンプルで楽しいゲームなので、シューティング+ソウルライクゲームが好きならそこそこ楽しめる一本。

ちなみにこれの最上級が「隻狼(SEKIRO」で、あれはラスボスだけで10時間以上かけて倒した。狂気の世界である。何度でも書くがもう「隻狼」だけはやりたくない。

さーて、休みも終わったし、そろそろ仕事モードに戻しますかね!

(きうら)

蛇足:糸井重里氏がTwitterで

「わかったことがある。
新型コロナウイルスのことばかり聞いているのがつらいのではなかった。
ずっと、誰かが誰かを責め立てている。これを感じるのがつらいのだ。」

と書いて炎上していた。ま、噛みつくほど鋭いことも書かれていないが、Twitterが不満のはけ口の役割を担っているのは厳然たる事実なので、そこで存在意義を否定したのはまずかったな。氏は現代言語を操る名人だが、少し筆が滑ったか。隠しきれない上から目線が良くないのかなぁ。


-★★★★☆
-, , , , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

倉橋由美子の怪奇掌篇(倉橋由美子/新潮文庫)~紹介と感想、軽いネタばれ

「幻想・残酷・邪心・淫猥な世界」を描いた20篇。 簡潔で読みやすい。 著者の博識ぶりがいかんなく発揮されている。 おススメ度:★★★★☆ 倉橋由美子というと、一番(一般的に)有名なのは『大人のための残 …

アマニタ・パンセリナ (中島らも/集英社文庫)

著者の実際の「ドラッグ」体験をつづるエッセイ集 酒からガマのアブラ、ベニテングダケまで、様々なドラッグが登場 一つひとつがリアルで「面白い」 おススメ度:★★★★☆ この本は先に書いたようにホラー小説 …

エルフランドの王女(ロード・ダンセイニ〔著〕、原葵〔訳〕/沖積舎)

ダンセイニの傑作ファンタジー 人間の世界に隣り合う、もうひとつの世界がある 魔の国から見る人間世界 おススメ度:★★★★☆ 本書は、1924年発表の傑作ファンタジーで、この度復刊されました。「ファンタ …

魔界水滸伝(栗本薫/小学館)

クトゥルー神話をモチーフにした壮大な伝奇小説 ホラー要素もあるが能力バトル物としても楽しめる 古さはあるが面白さは一級品 おススメ度:★★★★☆ 今でこそラヴクラフトのクトゥルー神話を扱った小説や漫画 …

絡新婦の理 (京極夏彦/講談社文庫) ~あらすじと感想、軽いネタバレ(前編)

目潰し魔と絞殺魔の事件を軸に進むシリーズ第5弾 展開が面白く、シリーズ中でも屈指の作品 これまでの京極堂の敵としては一番の難敵 おススメ度:★★★★☆ 著者の作品は結構な数を紹介しているので、恐らく私 …

アーカイブ