コラム

雑談【2】(成城比丘太郎のコラム-12)

投稿日:2019年5月1日 更新日:

  • コラム(012)
  • 競馬について(主にJRA)
  • 種牡馬のこととか、クラシック戦線についてなど
  • おススメ度:特になし

【はじめに】

このコラムが投稿される日は、おそらく5/1です。その日は「新天皇即位の日」ということで、何か天皇(制)についての本でも読もうかなと思ったものの、なんか気が乗らないし、そんな話題は他の誰かがいやというほどしているのでやめて、天皇は天皇でも、現時点(4/24)で私が一応気にしている「春の天皇賞」を含む競馬のことを書きたいと思います。なので、今回は競馬まみれの話題です。

【春の天皇賞は今のままでいいの?】

さて、4/28に行われる予定の「春の盾」は、平成最後の天皇賞です。現時点での登録馬を見る限り、シャケトラの離脱のせいもあってか、メンバー的にはG2に毛が生えた程度のものです。もしシャケトラがいても変わりはしないですけども。個人的には、シャケトラに人気が集中してそれを外した馬券を買う予定だっただけに二重の意味で残念。今はまだ予想しませんが、これから何か穴馬を探したいと思います。

さてその春天ですが、そろそろ距離の見直しをした方がいいのではないかと愚考します、というかJRAへの提言をしたいところです。まず春の天皇賞のプライオリティは明らかに、有力馬主や調教師のあいだではダダ下がっているように思います。とくに近年は、春天に一流有力馬が洩れなく顔を揃えるということがありません。いろいろ理由はありましょうが、牡馬の場合でいうと、ここを勝っても種牡馬としての価値はそれほど上がらないからでしょう。だから長距離しか勝てなかったライスシャワーは宝塚記念を使わなければならなかったのかもしれません。過去においてもそうなのですから、これからさらに春天を勝っただけの種牡馬には需要はないと判断されるかもしれません。

さてではその春天をどうするのか。まあ、JRAに急激なレース距離の施行規程変更を期待するだけ無駄なんですが、一応書いておきます。それは何も春天だけに限りません。この前とあるスポーツ紙に、大阪杯の施行距離を2000から1800にしてはどうかという提言がありましたが、それは多くの競馬ファンなら誰しも思っているはずです。私はそれに加えて、他のレースでも距離の変更をしてはどうかと思うのです。その一例を以下書きたいと思います。

・大阪杯(2000メートル)→1800メートルに。そうすると、短距離型のマイラーではないマイラーと、中距離型の馬との対戦が見られる。阪神の外回り1800は単なるマイラーでは勝てないくらいにはタフだし、今年みたいに枠に泣かされることもないだろう。

・春の天皇賞→2400メートルあたりに。そうすると、参戦メンバーも以前よりかは豪華になり、馬への負担も減る。とくに春の京都は高速馬場になりやすいだけに。

・菊花賞を古馬に開放して、ここを唯一の長距離G1とする(メルボルンカップとの兼ね合いはひとまず措く)。特に菊花賞は3歳には早すぎるのでは?菊花賞の替わりに秋華賞を牡馬牝馬統一戦にしてしまう。その場合、牡馬二冠と牝馬二冠という夢のような?対戦が見られるかも。もちろん、牝馬だけの三冠目を新設してもいいかも。

・春の新潟で、直線の短距離G1を。そうすると、芝のスピード馬と、ダートの短距離馬との対戦が見られる、かも。

他にも色々あります。1400や1800はもちろん、ハンデ戦のものも新設してほしい。とくにハンデ戦のは、おもしろくなりそうなんだがなぁ。ここまで書いてきた中で中で、唯一実現しそうなのは、大阪杯の距離変更かもしれないけれど、おそらくここ10年くらいは何も変わらないだろうなぁ。なんで施行規程をJRAが柔軟に変更できないのか知らないけれど、現在のクラシック戦線における調教師や馬主の、馬の使い方を見るに、あまり重要視されていないレースもあるから、ファンの注目度や売り上げを考えると、もっと考えてほしい。今年からようやく降級制度をなくしたくらいだし。これはファンのことを考えると素直にうれしい。これで、500万下(一勝馬クラス)がもっと荒れやすくなって穴党としてはおもしろくなる。

【今年のクラシックについて】

今年のクラシックは、桜花賞と皐月賞がおわり、だいたいの力関係が見えてきました。まず牝馬ですが、グランアレグリアがNHKマイルに向かうので、オークスは馬券的にはおもしろうなりそう。クロノジェネシスとかコントラチェックとかいるけれど、何か穴馬はいないかとこれから楽しみなかんじ。

一方、牡馬に関しては、皐月賞の上位三頭が人気を占めて、おそらくダービーにおいてもこのうちの二頭は確実に馬券に絡む勝負になるでしょう。まあそれはあたり前なんですが、それではおもしろくない。といっても、穴馬が見つからない・・・。サートゥルナーリアはあれでまだ80%だというし、ダノンキングリーも東京のほうがいいだろうし、2016年みたいに上位三頭で決まりそうではある。この中でどれを下位に落とすかが、これからの予想のおもしろさか。

さて、ここ近年のクラシック初戦ですが、去年のアーモンドアイやワグネリアンや、今年のグランアレグリアやサートゥルナーリアといい、明らかに初戦(桜花賞・皐月賞)狙いではなくて、次戦(オークス・ダービー)狙いの馬がいるということ。そして、皐月賞の前哨戦としては共同通信杯がこれからも有力になるだろうし、今年の桜花賞馬や皐月賞馬のように、年明け初戦がクラシックになることも増えていくだろうか。そこには、馬主の意向もあるだろうし、父馬としての特徴もあるかもしれない。

【種牡馬について】

競争馬の血統については詳しくないですが、数年に一度種牡馬辞典を買います。今年のものは『種牡馬最強データ19~20』(関口隆哉・宮崎聡史、KADOKAWA)です。正直この本で、馬券に役立つことはあまりないのですが、それでも色々おもしろいです。ここには、日本でのサイアーランキング順に種牡馬が載せられています。去年の獲得賞金ランキング一位は文句なくディープインパクトです。今年の種付け料も4000万円で、日本だけでなく、海外でも産駒が走り出したように、世界にその枝葉を広げそうな感じです。現在は種付け頭数を抑えているものの、しばらくはディープの天下が続きそうです。

しかし、このディープインパクトは種牡馬としての産業としては大成功ですが、生産者が当初希望していた、ディープのように中距離でいくつものG1を獲得するような産駒は現れていません。せいぜい牝馬のジェンティルドンナのみ。これは成功とはいえないでしょう。唯一古馬になって海外のG1を2勝したエイシンヒカリがいるものの、古馬になって日本の中距離G1を2勝以上した牡馬はいません(アルアインがこのあとG1勝てそうには思えない)。種牡馬としてのエイシンヒカリは社台じゃないし、このデータ本によると種付け頭数も少ないのでどれだけ成功するか。今のところ、ディープの直仔で種牡馬になった産駒(ディープブリランテとか)のこどもはたいした戦績をあげてないし、これからキズナやサトダイやらがどれだけの産駒を出せるか。本来ならキタサンブラックのような馬が輩出してほしかったのでしょうが、残念ながらこれはブラックタイド産駒なので、それほどキタサンの初年度種付け頭数は多くありません(それでも130頭)。

そんな中、確実にこの先ディープの座を奪い取ると思われるのが、ロードカナロアでしょう。初年度の500万から今年は1500万に種付け料が上がりましたが、これからもっと上がるかもしれません。サンデーサイレンスの直系種牡馬がいまのところそれほど残りそうにない中、キングカメハメハのサイアーラインはのびていきそうなかんじです。サンデー産駒でこれからも残りそうなのは、ディープを除くと、せいぜいフジキセキとゴールドアリュールとステイゴールドとハーツクライでしょうが、ハーツクライ以外は途切れそうな感じもする。オルフェーヴルは頑張ってほしいし、社台(やノーザン)が後継を残そうとするでしょうが、産駒には気難しいところがあるので相当配合や育成などに気をつけないといけないでしょうね。そのせいか、オルフェの種付け頭数はクラシック馬を出したのにもかかわらず大幅に減り、種付け料も下がっています。おそらく配合相手を慎重に選んでいるのでしょうか。

さて、ディープに比べて、本当の意味で大成功を収めそうなのがロードカナロアをはじめとするキンカメの直仔種牡馬でしょう。ルーラーシップやロードカナロアなんかはサンデー系の母父に相性がいいですし、これからもっと有力馬を出すでしょう。そのルーラーシップより現役時代は強かったと思ってるドゥラメンテにはサンデーの血が入ってるのですが、それでもすごい種付け頭数だし(カナロアに次ぐ二番目の頭数)、まあすごいのを出しそうな予感です。おそらく数年後にはクラシック戦線を、これらキンカメ直系の産駒がにぎわせているかもしれません。

ロードカナロアはたった二世代の産駒で、すでにサイアーランキング7位です。サンデーサイレンス級のインパクトでしょう。そのロードカナロア産駒の特徴としては、まず素直な気性だそうで、短距離から中距離までいいスピードをもった産駒が多いそうです。それでちょっと気になるところがあります。アーモンドアイなんかは、毎レース全力を出し切る走りをするそうです。気性の良さのあらわれということなんでしょうが、そのためにアーモンドアイはレース間隔を詰めて使えないのでしょう。サートゥルナーリアは皐月賞まで本気で走ったことはないというし。もしロードカナロア産駒の有力馬が、古馬になるまでゆったりしたローテーションでしか使わないとしたら、これから先、三歳の初戦がクラシック第一戦目となる傾向が強くなるかもしれません。そうするとますます、王道ローテなんかなくなるでしょうねぇ。

個人的に本書でおもしろかったのはあります。まず初年度産駒がそれなりに頑張っているシビルウォー。ウォーエンブレムの血を残してほしい。ほんで、びっくりしたのが、インティの父であるケイムホームの、今年の種付け料が10万円だということ。去年が32頭なのでおそらく今年は増えるでしょう。とはいえもう20歳だから無理はできないか。まあ、繋養先のJBBA(日本軽種馬協会)だからこそ廃用にならずにすんだのだろうが。それにしてもJBBAは公益財団法人だからこそ、こうして安価な種付け料で、それなりに民間の生産者としてはありがたい部分もあるのでしょうが、本当にこの組織はいるのかなぁ。本書に載せられたJBBAの関係者インタビューはヒドイくらいのんきだし。たとえばディープの肌馬(繁殖牝馬)が増えて、JBBAの種牡馬需要が増えるのが理想と言っているけど、ふつうに考えたら分かるが、ディープのいい肌馬はキンカメ系やハービンジャーや他のもっと良い種牡馬につけると思うんだが。このJBBAは、種牡馬の導入や管理といった分野での仕事を考えると、本当に必要な組織なのだろうか。

【ウマ娘のその後】

『ウマ娘』というアニメで、サイレンススズカは復活しましたが、現実の世界では、そこに登場する馬たちは、スズカさんの後を追うようにドンドン亡くなっています。エルちゃんは早かったし、去年は主役のスペちゃんや、オペラオーもスズカさんのもとへ旅立ちました。スペの後継種牡馬は途切れそうですが、シーザリオの母父としては残りそうです。それから今年は、ウォッカやヒシアマゾンやキングヘイローといったウマたちも鬼籍に入り、今のところスペのライバルで現役なのはグラスちゃんくらいでしょうか。グラスの後継種牡馬としては、モーリスがどこまで大物を出せるか、といったところでしょうか。その他、タイキシャトルもそれほど走るウマは出せなかったし、ゴールドシップに関してはどうなんだろう、としか言えない……。まあでも、記憶には残っています。ウララちゃんも含めて。

(成城比丘太郎)


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