- やっちまったな!
- ゲーム・オブ・スローンズとロード・オブ・ザ・リングはジャンルが違う
- 簡単に言うとスターウォーズEP7を観た感じ
- おススメ度:★★☆☆☆
ロード・オブ・ザ・リング(指輪物語)の冠は必要なかった。原作を下敷きに独自に脚本を書いているようだが、この程度なら、いっそオリジナル作品にして欲しかった。
とにかく現代の映画界の基準に則った物語は違和感しかない。主人公はガラドリエルよりエルロンドが相応しいし、黒人俳優のエルフなんて原作のどこにも出てこない(黒人俳優の存在が悪いのではなく、100年以上の歴史がある作品のイメージと合致しない)。
そもそも指輪物語は有色人種をあからさまに差別していた人種差別的作品だ。「時代」なのかもしれない。しかし、それでも疑問は残る。
どうも製作陣は勘違いしているようだが、指輪物語は異世界の日常を静かに語りつつ、クライマックスに向かって翻弄されるフロドたちの友情の深さに感動する物語である。このようなアクションっぽい作劇には向いていない。ロード・オブ・ザ・リングの旅の仲間も地味な映画だったのだ。
しかし、ビーター・ジャクソン監督の執念というか怨念で奇跡的に娯楽作品として3作でまとまった。Amazonが何をやろうとしているのかまだわからないが、見ていて欠伸の出る展開だった。ガラドリエルが出てこなかったらすぐに視聴を止めていたと思う。
ゲーム・オブ・スローンズはそれまでのファンタジーの常識を破壊することで多大なる支持を得た。それを巻き戻しても結果は見えている。
一応、続きも見るつもりだが、少なくとも1話と2話は面白くなかった。何か秘策があるのだろうか。
(きうら)