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特になし

10年前に読んでいた本(成城のコラムー28)

投稿日:2021年3月11日 更新日:

  • 2011年3月11日のこと
  • 当時読んでいた本
  • 再読していたホラー
  • オススメ度:特になし

【あれから10年】

今年は、東日本大震災から10年です。未だに余震も続いていて、予断が許されない状況です。今回は、失われた奇跡のような日常をおもいながら、何かを書いていきます。

ところで、年明けに松田聖子の「瞳はダイアモンド」をなぜか集中的に聴いていたので、この3月に入ってから、その歌詞内容を、対象喪失を表すものとして受け止めることになりました。歌詞にある「美しい日々」や、被災地の街並みを「映画色」として胸に刻みつつ、また、のこされた山や海辺を「過去形」にすることなく、想い出を未来へとつないでいきたいものです。未だに癒えていないであろう被災された人たちの感情に寄り添いながら、「Ah 泣かないでmemories」と言ってあげたい。「時の流れが傷つけても/傷つかない心は小さなダイアモンド」が確かにあることを信じて、東北の想い出を未来につないでいきます。東北には1度しか行ったことないですけども。これからも、「ダイアモンド」のように堅固で、素敵に輝く想い出がつくれることを信じて、皆様の頑張る姿を見守るように応援していきたいです。

それと、最近プリンセスプリンセスの公式YouTubeチャンネルができたので、「M」とか聴いてます。これも今の時期に聴いたらマジで泣けてしまう。ちなみに、プリプリの曲で個人的に一番好きなのは、「STAY THERE」という歌です。今の自分には、むしろこの歌詞の方が胸に響きます。というか、今の自分の気持ちはまさにこれです。

【10年前に読んでいた本】

10年前の当日は、震災発生直後からテレビ中継を観ていました。ふだんなら感情をたかぶらせる自分は言葉をなくして、ただぼーぜんとテレビ画面を見ているしかなかったです。津波の光景ほど人間の無能力を思い知らせるものはないですね。で、その夜には、CNNニュース(もちろん日本語吹き替え)と、日本の報道とを比べてみていました。その時にはスマホはまだ持ってなく、ネットもあまり見ようとはしませんでした。というか、当日のことはあまりおぼえていません。ちなみに、阪神淡路大震災の時の、当日(1995年1月17日)の細かい記憶もあるようであまりないです。

当時の私の感情とかは措いて、当日(2011年3月11日)読んでいた本ですけど、日誌をめくると、経済学関係の入門書を読んでいたようです。しかし、その内容は頭になく、日誌にもろくな感想すら書いていないので、おそらく震災発生のショックで読書どころではなかったのかもしれません。2011年3月11日以降の読書日誌をみると、その後の1ヶ月の、読書の感想とかあまり書いていないので、やはり読書どころではなかったのでしょう。

その3月中には、村上春樹を読んでいます。なぜなのかは今となっては分かりませんが、おそらく透明な何かを頭に入れたかったのでしょう。村上春樹作品も、喪失を扱ったものが多いですし。1冊読み終えるのにだいぶ時間がかかっていますけど、この時の読書体験が頭にない。流し読みしていたのでしょうか。

ちなみに、CNNニュースでは、震災発生から数日後には、福島原発メルトダウンの可能性を示唆する報道をしていたので、日本のメディアはどうなのだろうと注視していましたが、3月内にその可能性について(テレビの報道番組で)言及していた専門家はひとりだけでした。なんでだろうなぁ~。

【震災後にはじめて読んだホラー】

2011年の読書日誌を順に読んでいて、震災後にはじめてホラーらしき作品を読んだのは、6/15でした。読んだのは、チェスタトン『木曜日だった男』(光文社古典新訳文庫)です。これをホラーといっていいのか分かりませんが、とにかくホラーらしきものを読むまでに3ヶ月かかっていました。間違いなくその当時の自分には、ホラーを読む気が起きなかったのでしょう。

そして、ようやく純正のホラーを読んだといえるのは、8/22です。しかもなぜか、アーサー・マッケンの『夢の丘』を再読してました。なぜにこれを再読しようと思ったのか、全くその記憶がない。正直この『夢の丘』はあまりよく理解できない作品なので、もしかしたらそのあたりを見当に読んだのかもしれません。そのうち三度目の再読してみましょう。というか、新訳で刊行してくれないかなー。

それから、『夢の丘』のあとに、コンラッドの『闇の奥』を再読してました。なぜこのふたつを続けて読もうと思ったのか。その年の夏は、盆まで猛暑日のときがあって、ようやく8/20過ぎてから涼しくなりはじめたようです。涼しくなりはじめたからホラーを読む、ということは自分の経験上よくあることなので、そういうことなのかもしれません。

(成城比丘太郎)


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