3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 きうら 」 一覧

蟹工船(小林多喜二/新潮文庫)

経済社会の恐怖を描くホラーとして読める文学 労働者の凄まじい絶望感を描く 後半の展開が性急に感じるが深いテーマ性 おススメ度:★★★☆☆ ご存知の通り小林多喜二と言えば「プロレタリア文学の代表者」とし …

ブラッドハーレーの馬車(沙村広明/太田出版)

少女趣味と人体欠損要素あり 全体的に鬱展開で救いがない 絵は作者特有の緻密な画風 おススメ度:★★☆☆☆【閲覧注意】 とある資産家のブラッドハレー家では「慈善事業」と称して、孤児院から少女を選び、養女 …

プルトニウムと半月(沙藤一樹/角川ホラー文庫)

原発事故地帯に住む姉妹の青春小説風 残酷描写は多め、重い展開 説明不足で不親切な構成 オススメ度:★★☆☆☆ 原発事故によって双子の姉妹の華織と紗織はバラバラになった。封鎖された30キロメートルの範囲 …

怪談・奇談(ラフカディオ・ハーン/角川書店)

有名な怪談を含む42編の短編ホラー集 ほとんどは「昔ばなし」風だが、たまに強烈なガチ系の話が混じる 最下段に完全ネタバレ紹介が若干あり。 おススメ度:★★★☆☆ 今回は日本古来の怪奇譚を集めたラフカデ …

神の左手悪魔の右手 (3) (楳図かずお/小学館文庫)

人体破壊を極める本格スプラッターコミック 気持ちがいいほど徹底した殺戮描写 描写は古典的だがホラーへの本物の情熱がある おススメ度:★★★☆☆ ホラー漫画は基本的に苦手なのだが、時々気まぐれで買ってく …

火車(宮部みゆき/新潮社)

カードローン破産がテーマの本格サスペンス 時代設定は古くなったがテーマは不変 無駄のない緻密な文章と展開 おススメ度:★★★★☆ 今更といえば余りに今更だが、本書を読み終えて「これぞ本物のサスペンス小 …

六番目の小夜子(恩田陸/新潮文庫)

ファンタジー要素のある青春小説 類型的なキャラクター設定だが展開が早くて上手い 読みやすい文体で内容と併せ軽い読書向き おススメ度:★★★☆☆ 恩田陸のデビュー作となる「六番目の小夜子」は、ジャンルと …

ランゴリアーズ (スティーヴン・キング/文春文庫)

11人を残し乗客が消失したジャンボジェットというイントロ 異世界に迷い込んだ人々の恐怖が精緻に描かれる キング作品好きなら、読んで損はない一冊 おススメ度:★★★☆☆ 飛行中のジャンボジェットの乗客が …

ローズマリーの赤ちゃん(アイラ・レヴィン/ハヤカワ文庫)

(小説版の写真がないので映画版のパッケージです) 率直な内容のモダンホラーの古典 キリスト教的世界観は日本時にはなじみが薄い 妊娠中の方は特にお勧めできない おススメ度:★★☆☆☆ モダン・ホラーの元 …

魍魎の匣(京極夏彦/講談社)

「生きた美少女の入った箱」という際どいネタ! シリーズ最高傑作の呼び声も高い 京極夏彦の作風が嫌いでなければ必読の一冊 おススメ度:★★★★★ 一連の京極堂シリーズでは最も人気が高い(と思われる)本作 …

人体模型の夜 (中島らも/集英社文庫)

ユーモアのある作風が特徴のホラー短編集 豊富なアイデアで読んでいて飽きない オチが滑ることもあるが、よくできた話も多い おススメ度:★★★★☆ 人体のパーツをテーマに18の短編を集めホラー短編集。住人 …

嗤う伊右衛門 (京極夏彦/角川文庫)

有名な四谷怪談を京極夏彦風にリブート 元ネタが有名なので意外性がある設定 怖いというより非常に美しい物語 おススメ度:★★★★☆ 有名な「四谷怪談」を京極夏彦が独自の解釈を加えて、再構築した作品。映画 …

夏の滴(桐生祐狩/角川ホラー文庫)

少年少女の日常生活が壊れる系のホラー かなりのトンデモ結末 読むのを勧めるかどうかは非常に迷う おススメ度:★★☆☆☆ 本の帯に書いてある導入部の紹介を引用すると「藤山真介。徳田と河合、そして転校して …

殺人鬼-覚醒篇 (綾辻行人/角川文庫)

タイトル通りの残虐スプラッター・ミステリ オチは意外だが、少々わかりにくい 残酷描写が苦手な方は読まない方がよいだろう おススメ度:★★★☆☆ 著名なミステリ作家である綾辻行人が仕掛けるスプラッター・ …

ブラジルから来た少年(アイラ・レヴィン/ハヤカワ文庫)

古典的SFサスペンスとして楽しむ一冊 いわゆるナチスもの 少しだけグロテスク描写もあり おススメ度:★★☆☆☆ 発表された1976年当時では、この小説のメインテーマは一般的に余り知られていない科学技術 …

バトルロワイヤル(高見広春/幻冬舎)

当時斬新だった「中学生同士の殺し合い」がテーマ キャラが類型的で単調な展開 ごく普通の娯楽小説 おススメ度:★★☆☆☆ 出版当時は国会で話題に上がったという問題作……のはずだが、中身はごくごく普通の娯 …

死の泉(皆川博子/早川書房)

ナチスドイツ、去勢といった興味深いテーマ 描写が中途半端で、テーマのピントはボケたまま 感情移入できない登場人物の変態性 おススメ度:★☆☆☆☆ 本作の題材は非常に興味深く、ナチスドイツの人体実験、カ …

玉藻の前 岡本綺堂伝奇小説集(岡本綺堂 /原書房)

妖怪をテーマにした悲恋 古典調だが読みやすい 予想以上に二転三転する物語 おススメ度:★★★★☆ 玉藻の前といえば、妖怪ファンにはお馴染みの九尾の狐、そして那須の殺生石。文学全集にも名を連ねる岡本綺堂 …

お初の繭(一路晃司/角川ホラー文庫)

製糸工場に売られた12歳の少女が体験する恐怖 湿った雰囲気にキモイ描写、そしてロリータ趣味。 かなりのグロさ。読んだことを後悔する。 おススメ度:★★★☆☆ 主人公のお初は架空の寒村に住む12歳の少女 …

死国(坂東真砂子/角川書店)

心霊系恋愛小説 四国の土俗的文化がベース ホラーとしてはおすすめできない おススメ度:★★☆☆☆ 注・ここから先、ネタばれあり 過去に「猫殺し」の一件で話題になった坂東氏による「死国」は、死者の甦りと …

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