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緊急討論・Apple Watch Series 5 は何を反省すべきか?

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  • 革新的進化はできませんでした
  • できませんでした
  • できませんでした

おススメ度:★☆☆☆☆(Apple Watch Series 5)
(画像は見た目のよく似たseries4)

「また、ホラーサイトで時計の話か」という皆さん、まあ、騙されたと思って話を聞いてください。これでもスマートウォッチの未来を真摯に心配する数少ない人間の一人です。あなたの職場で「iPhne11」 ないしは「11 Pro」の話をする人はいるでしょう。でも、Apple Watch Series 5の話題を持ち出す人がいますか? 99%はいないと断言しましょう。その貴重な残り1%側の批判です。ホラーはこのさい忘れてください。

課題:Apple Watch Series 5の何がダメなのか3行でまとめなさい。
答え:ダサい・技術的革新が無い・プライドを捨てたな!

【解説】
・ダサい
今も腕にApple Watch Series 3を着けているが、これをカッコいいと思う人はいないだろう。もちろん「あ、Apple Watchだ」と思う人はいるだろう。それは=そこそこ高価・ITに詳しい・ブランドものというAppleの惹句に起因するもので、実は時計のデザインとしてはてんでダメである。ジョブス在りし日に発売を躊躇ったのも分かる。カッコ悪いのだ。しかし、実現させたい機能から逆引きしていくと最終的にこの形に落ち着かざるを得ないというジレンマを感じる。ラウンド構造だとメッセージの表示に支障をきたすし、部分的液晶ではAppleの誇るアプリケーションが生かせない。そういった消極的な理由からこの「分厚くてほぼ正方形」というデザインが生まれのだろう。スマートウォッチの世界を見渡しても、未だにこの撞着を解決した企業は知らない。その点、ライバルのgalaxyの方が見た目は普通だ。ただし、これも普通というだけで面白みがない。ガーミンもFitbitもFossilも同種の時計を発売しているが、同じ壁にぶつかっている。デザイン的にはガーミンのVÍVOMOVE HR(Amazon)がいい線をいっていると思うが、これはいわゆるハイブリット・スマートウォッチで、Appleの目指すものではない。結局、今回も「この形しか出せませんでした」という苦悩の声が聞こえる。昔、任天堂の宮本茂氏が「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」と、述べているが、つまり、そういうことだ。

・技術的革新が無い
顕著なのが駆動時間。常時盤面が表示されることをさも「革新的」と表現しているが、そんなもん、900円のチープカシオでも何でも実現している。当たり前すぎて笑ってしまった。それより、こっそり駆動時間が18時間しか「ない」という事実をはっきり言わないことに弱気さを感じる。電子機器は高性能化すれば、消費電力が増え、バッテリー消費は早くなる。しかし、できる限り駆動時間は伸ばしたい。これも「複数の問題」だ。今回は、モーションによる細かいバッテリー制御という荒業で液晶(というかバックライト)の持ちを良くして、常時表示にこぎつけたが、根本的な問題は解決していない。いま、Apple Watchが目指している方向は「健康管理」である。そこで、致命的に欠けているのが「睡眠管理」で、これこそ18時間しかバッテリーが持たないゆえのウィークポイントである。ガーミンやFitbitはその辺は豊富な製品群でクリアしていて、一日の長がある。「あなたが知らずに眠っている時もApple Watchがあなたを見守ります」これは、ぜひ盛り込みたいフレーズだろう。やって見たらわかるが、24時間時計を装着するのはけっこうストレスになる。だから、このミッションは不要なのかも知れないが、電池持ちがSiries3と変わらないという事実、この一点で技術革新が起きなかったということが分かる。これはバッテリーかモニターかCPUに革命が起きない限り、無理だ。なぜか、それを解決できるカラー電子インク技術だけがほとんど取り上げられないのが不思議だ。反応速度がダメなのか。これをすでに何年も前に実現していたのが、Fitbitの軍門に下ったPebble Watchだった。確かに画像は荒いが、5日もバッテリーが持った。今でもPebble Watchこそ、スマートウォッチのオーパーツだと信じている。

・プライドを捨てたな!
盤面。そう、これまでPebble Watchは盤面のカスタマイズを極端に嫌っていた。それはApple Watchのブランディングに於ける重要な要素だからだ。コピー商品が乱れ飛ぶ世の中で、唯一、アイデンティティを保持できるのがApple Watchの盤面のデザインだったのだ。これまではプロ中のプロがデザインした盤面が採用されていた。ところが今回のアップデートで「自由なカスタマイズ」を謳っている。マニアは喜ぶかもしれないが、普通の人が何百種類の盤面のデザインを選んだりしない。そして、それが選ばれてしまうと、これまで頑なに(ダサいと言われても)守り続けてきたデザインの一角が崩れるのである。よくやったな、というのが正直な感想だ。個人的には嬉しい。でも、これはダメだ。数多のスマートウォッチと同種と見做されるリスクを負ってしまった。私が経営者なら、むしろデザインなど一新して数種類に絞るかも知れない。それでなければ、Apple Watchを着けている「優越感」は味わえないではないか。こんな風にじわじわ当初のコンセプトから退化している様を見ると、倒産寸前まで追い込まれたMacの再現かと思ってしまう。あの時はiPodという「革命」でひっくり返したが、そんな革命家がいまAppleにいるのか? 余談だが、スマートスピーカーやサブスクリプションサービスでもひっそりと出遅れているのも痛い。iPhoneの成功の裏で、ライバルたちは着々と力を付けている。敵はMicrosoftだけじゃない。その肝心のiPhone11も、変なカラバリとカメラを強調しているが、なんだあのキモイデザインは。HUAWEI P30に何歩後れを取っているんだ。もうカメラしかないのか。iPhoneはビデオカメラか。

【結論】
来年は5G元年。それも考慮すると、今年のApple製品群は見送るのがいいだろう。個人的にはiPhone8で十分だ。いっそ、iPhone8を9,980円で売ったらどうか? これこそ、ライバル会社が最もやって欲しくない戦略だと思う。普及数で絶対にiPhoneは復権する。デファクトスタンダードを取ったら強い。それは身に染みて分かっているだろうに。
そう、ジョブスがいなくなってから随分経った。そろそろ、Appleも夢から醒めた方がいいだろう。いや、醒めたくないのか?


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