3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 きうら 」 一覧

山月記(李陵・山月記より) (中島敦/新潮文庫) ~ネタバレ感想

中島敦屈指の名文 物語は分かりやすく、論旨は明瞭 身につまされるような話 おススメ度:★★★★☆ 皆さんは小中学校の教科書で読んだ文学作品を、一部でも覚えておられるだろうか? 私にとっては、おぼろげに …

私は人を殺したことがある。: パラノーマルちゃんねる-怖い話・不思議な話まとめ(パラノーマルちゃんねる管理人/Kindle版)

2017/09/07   -★★☆☆☆
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掲示板の書き込みのまとめ 50篇の短編怪談集の体裁 怪談はどこから生まれるか? おススメ度:★★☆☆☆ 本作はパラノーマルチャンネルという2チャンネルの書き込みのまとめサイトを運営者が、その書き込みの …

絡新婦の理 (京極夏彦/講談社文庫) ~あらすじと感想、ネタバレあり(後編)

目潰し魔と絞殺魔の事件を繋ぐ糸とは 魅力的なキャラクターたち ネタバレありの感想 おススメ度:★★★★☆ この作品については、前編に引き続いて感想を書いていきたいと思う。前回は今まで通り概要を紹介した …

絡新婦の理 (京極夏彦/講談社文庫) ~あらすじと感想、軽いネタバレ(前編)

目潰し魔と絞殺魔の事件を軸に進むシリーズ第5弾 展開が面白く、シリーズ中でも屈指の作品 これまでの京極堂の敵としては一番の難敵 おススメ度:★★★★☆ 著者の作品は結構な数を紹介しているので、恐らく私 …

地獄変(地獄変・偸盗 (芥川龍之介/新潮文庫)より) ~概要と感想

希代の絵師がゾッとする方法で描いた「地獄変」の屏風の話 芸術と人間の業を鋭く描く ホラー的にはむしろお殿様が怖い おススメ度:★★★★☆ 芥川龍之介の著名な作品の一つ「地獄変」。ただ、その内容から、タ …

KAPPA (柴田哲孝/徳間文庫) ~あらすじと感想、軽いネタバレ

沼で人が喰い殺された謎を追うルポライター ホラーでもなく、ミステリでもない、サスペンス系 割と明るい雰囲気の気楽な娯楽小説 おススメ度:★★★☆☆ かなり前に「TENGU」という小説を取り上げたが、そ …

ゴーストシップ(スティーブ・ベック監督)

1962年に消息を絶った豪華客船で起きた惨劇の謎 現代の「宝探し」サルベージ屋が船に乗り込む B級ホラーだが、ほどほどに楽しめる おススメ度:★★☆☆☆ なんとなくAmazon Primeのビデオを眺 …

イルカと墜落( 沢木耕太郎/文春文庫)~紹介と感想

著者が実際に乗った「飛行機の墜落事故」のレポート 前半はブラジルでの少数民族に関するドキュメント 冷静な文章で読みやすい。むしろユーモアも。 おススメ度:★★★☆☆ 前回紹介した「クライマーズ・ハイ」 …

クライマーズ・ハイ (横山秀夫/文春文庫) ~あらましと感想、軽いネタバレ

日本航空123便墜落事故に遭遇した記者たちの葛藤 事故そのものではなく「報道」についてのドラマ 親友との関係が少しわかりにくい おススメ度:★★★☆☆ ご存知の通り、日本航空123便墜落事故(Wiki …

ギガントマキア(三浦建太郎/ジェッツコミックス) ~あらすじと感想、軽いネタバレ

ベルセルクの作者による異色格闘漫画 恐らくプロレスとロリータが描きたかったと思われる 一巻だけで完結。少し惜しい気も。 おススメ度:★★★☆☆ 前に紹介した「ベルセルク」の作者による一巻限りの読み切り …

続巷説百物語(京極夏彦/角川文庫) ~(紹介・後編)、あらましと軽いネタバレ

「死神」にまつわる凄惨な連作怪談 3つのエピソードがあるが最後はプロローグ的な短いもの かなり猟奇的な描写があるので注意 おススメ度:★★★★★ 長いお話なのと、前半・後半でカラーが変わるので2回に分 …

続巷説百物語(京極夏彦/角川文庫) ~(紹介・前編)、あらましと軽いネタバレ

江戸を舞台に怪しい面々が危ない「仕事」を行う 6つの短編集……というより分量的には中編集 前作と合わせて、一応の完結をみる おススメ度:★★★★☆ 前作(巷説百物語)をつい先日紹介したのだが、そのまま …

一ダースなら怖くなる (阿刀田高/文春文庫) ~紹介とレビュー、軽いネタバレ

男と女にまつわる怖い話が1ダース=12編 絶妙なブラックユーモア的な落ちがつく 大なり小なりエロス的要素がある おススメ度:★★★☆☆ 著者の阿刀田氏は星新一氏とならぶショートショートの名手として知ら …

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(任天堂/Nintendo Switch)~クリア後のレビュー

爽快感のあるバツグンの操作性 物語性は濃くはないが、印象に残るキャラクター ダンジョンが少々難しい おススメ度:★★★★☆ 前回、2017年6月15日に1時間ほど遊んだ感想と回顧録的な感想(前回の記事 …

巷説百物語(京極夏彦/角川文庫)~あらましと感想、軽いネタバレ

人工怪談とでも言うべき怪奇短編集 江戸の世を舞台に悪人を非合法(妖怪的?)に罰する 著者の博識ぶりが発揮されているが、衒学的に過ぎず読みやすい おススメ度:★★★★☆ 著者の京極夏彦氏の著作は本サイト …

慈恩保の怪談話(慈恩保/Kindle版)~感想と軽いネタバレ

いわゆる実話ベースの現代怪談 20編の短編集。ラスト3話は連作 全話ほぼパターンが一緒 おススメ度:★★☆☆☆ こんなことを書いては著者に失礼だが、時々、気軽に「よくある怪談」を読みたくなる。技巧を凝 …

ぼくは眠れない (椎名誠/新潮新書) ~紹介と感想

椎名誠が自身の不眠症について語る 不眠の原因や解決策についての雑記風 余り体系的な話ではないが興味深い おススメ度:★★★☆☆ 私はもう椎名誠の30年来の読者であるが、著者が不眠症であるという事実は、 …

ラヴクラフト全集(1)(H・P・ラヴクラフト (著)、大西尹明(翻訳)/創元推理文庫)

架空のクトゥルフ神話体系をベースにした怪奇譚 恐怖の周辺を描く独特の作風 コズミックホラーと称される壮大なバックグラウンド おススメ度:★★★☆☆ 日本でも二次創作や三次創作が行われ「知る人ぞ知る」怪 …

椎名誠 超常小説ベストセレクション (椎名誠/角川文庫) ~全体の紹介と感想

椎名誠のもう一つの顔である異常小説作家としての短編集 SF、ファンタジー、ホラー、不条理の要素をごちゃまぜにした不思議な作風 落ちが投げっぱなしの場合もあるが、それがまた味。広くは薦めない。 おススメ …

火花(又吉直樹/文春文庫)~ベストセラーを読む(2)、あらすじと感想、軽いネタばれ

ある芸人と師匠の実質二人劇で進行 非常に読みやすい文章とハッとするフレーズ このエンディングの先が読みたい おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)売れない駆け出しの芸人の徳永は、熱海で行われた花火大会で …

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