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ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 ホラー 」 一覧

ノロイ―小林雅文の取材ノート(林巧/角川ホラー文庫)【※注 決定的なネタバレあり】

自宅が焼失・失踪した作家の取材ノートの中身 呪いは存在するのかというテーマ 中々テクニカルである おススメ度:★★★☆☆(予備知識が無ければもう半個★プラス) ある実在の怪談蒐集作家の自宅が全焼し、妻 …

キャリー(スティーヴン・キング、永井淳〔訳〕/新潮文庫)~読書メモ(013)

読書メモ(13) キングの処女長編 テレキネシス(念動能力)をもった少女の大破壊的復讐までの顛末をドキュメンタリー風に おススメ度:★★★☆☆ 全世界というか、日本で広く読まれているスティーヴン・キン …

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。【映画】(アンディ・ムスキエティ監督)

キングの有名な原作の「一部」を描く 特別怖くもキモくないのは文化が違う? 少年たちの友情物語としてはまずまず おススメ度:★★★☆☆ 映画化されたスティーブン・キングの作品では、ミザリーやグリーン・マ …

幽霊海賊(ウィリアム・ホープ・ホジスン、夏来健次〔訳〕/ナイトランド叢書)

ホジスンの海洋奇譚 謎の影につきまとわれる恐怖 徐々におとずれる怪異 おススメ度:★★★★☆ 【物語のあらすじ】 「わたし」ことジェソップが、自らの遭遇した怪異体験を語るという内容の物語です。サンフラ …

動きの悪魔(ステファン・グラビンスキ、芝田文乃〔訳〕/国書刊行会) ~ネタバレあり感想

グラビンスキ短篇集の本格的な初邦訳 鉄道にまつわる(神秘主義的)怪談集 鉄道のもつ「動き」や怖さが感じられる おススメ度:★★★★☆ 【まえがき】 グラビンスキという、「ポーランド文学史上ほぼ唯一の恐 …

クトゥルーの呼び声(H・P・ラヴクラフト〔著〕、森瀬繚〔訳〕/星海社)

ラヴクラフトの入門書的作品集 クトゥルーにまつわる海洋ホラーを中心に 巨大な力に抗えない人の無力さ おススメ度:★★★★☆ さて、本書は去年の秋に、「クトゥルー神話生誕100周年記念」として刊行されま …

川を覆う闇(桐生祐狩/角川ホラー文庫)

不潔と清潔とのたたかい とにかくお下劣ばんざい でも、文章(文体)は、まとも おススメ度:★★☆☆☆ 【まえおき】 一か月に15冊くらいの本を読んでいる。図書館で借りてきて部分的に読む(見る)ものを含 …

とんでもない死に方の科学(コーディー・キャシディー、ポール・ドハティー/梶山あゆみ〔訳〕/河出書房新社)

45通りの死に方を科学する ありうるものから想像を絶するものまで ユーモア(ブラック)を含みつつ、まじめに考察する おススメ度:★★★☆☆ 本書は、「スティーヴン・キングとスティーヴン・ホーキングを足 …

飯降山(まんが日本昔ばなしより)~話の全容(ネタバレ)と感想

3人の尼さんの山での修行の顛末 人間の業の深さを描く ラストの変貌ぶりが怖い おススメ度:★★★★☆ はじめに 以前、「十六人谷」を紹介した時にも断ったことだが、この作品も現在、正式なルートで手に入れ …

CUT 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子(内藤了/角川ホラー文庫)

良くできた猟奇系犯罪捜査モノ どことなくコミック的なキャラクター 貶す要素はないが…… おススメ度:★★★☆☆ タイトルからして、本サイトの主旨に合った一冊。Kindleをお持ちなら、サンプルをダウン …

オペラ座の怪人(ガストン・ルルー、平岡敦〔訳〕/光文社古典新訳文庫)

リのオペラ座を舞台にした憎しみと愛の劇 怪人の境遇に同情できるか 恐怖譚の中にひそむ滑稽さ おススメ度:★★★☆☆ 【簡単なあらすじ】 オペラ座に怪人(ファントム)が出没するという目撃情報が流れだした …

残穢(小野不由美/新潮文庫)~読書メモ(011)&クロスレビュー

読書メモ(11) ドキュメンタリータッチですすむホラー 現代史の見取り図に沿って語られる おススメ度:★★★☆☆ あちこちのホラーサイトで「怖い」と紹介されていて(確か)、当ブログでもきうら氏が「久々 …

うなぎ鬼(高田侑/角川ホラー文庫)

裏社会系正統派(?)エログロホラー 本当にあった「ヤバい話」風でもあり、都市伝説風でもあり 最後、微妙に狙いがズレた気がするが…… おススメ度:★★★★☆ 過激なものから、純文学まで振れ幅が激しくなっ …

ディケンズ短篇集(ディケンズ、小池滋・石塚裕子〔訳〕/岩波文庫)

ちょっと暗めの短篇集。 ホラーや幻想小説要素も混じっています。 不安や、幻想に捉われた登場人物の心理は現代人向きかも。 おススメ度:★★★★☆ ディケンズは、19世紀イギリスの作家です。有名なので、こ …

ウォッチャーズ〈上〉〈下〉(ディーン・R. クーンツ/文春文庫) ~ほぼネタバレ?注意

1993年に文庫化された正統派モダンホラー 直球モンスター系ホラー 犬と女性に感情移入できるかどうか? おススメ度:★★★☆☆ 前にも、一度紹介したクーンツだが、本国ではスティーブン・キングとモダン・ …

現代百物語 因果 (岩井志麻子/角川ホラー文庫)

2ページ完結の短編ホラー99話 密度の濃い一味違う短編ホラー 恐怖よりも悪意を感じる作風 おススメ度:★★★☆☆ このブログでも良く取り上げている「本当にあった怖い話」系の本だが、今回は、あの「ぼっけ …

ボルヘス怪奇譚集(ホルヘ・ルイス・ボルヘス、アドルフォ・ビオイ=カサーレス、柳瀬尚紀〔訳〕河出文庫)

ボルヘスたちが蒐集し、編集した92の掌編。 ホラーというより、深くておもろい話。 読み手も、何か独自の挿話を抜き出してみたくなる。 おススメ度:★★★★☆ 【本書について】 まずことわっておきますと、 …

天帝妖狐(乙一/集英社文庫)

現代的なホラーと哀愁を感じるホラー2本 前者はユーモアを、後者は悲しみを巧みに表現 よくできた中編ホラーだと思う おススメ度:★★★★☆ 色んなホラーを読んできた。著者の作品も「平面いぬ。」「ZOO〈 …

感染―J‐HORROR THEATER (角川ホラー文庫/塚橋 一道)

出だしはとても素晴らしい アイデアのコアは平凡 最後は例の投げっぱなし系 おススメ度:★★☆☆☆ 医療モノはハズレなし。最初の30Pくらいを読んだあたりではそう思った。昔懐かしいアメリカのドラマ「ER …

海外文学(小説)おすすめ50作品+α(成城比丘太郎のコラム-02)

非-専門家がおすすめする海外文学(小説)。 私の好きな本、もう一度読みたい本を中心に。 一応ホラー的な、ファンタジー的なものもあります(暗い本も)。 おススメ度:★★★★☆ ※編者注 一応全ての作品に …

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