3行で探せる本当に怖い本

ホラーを中心に様々な作品を紹介します

「 ★★★☆☆ 」 一覧

ラヴクラフト全集(1)(H・P・ラヴクラフト (著)、大西尹明(翻訳)/創元推理文庫)

架空のクトゥルフ神話体系をベースにした怪奇譚 恐怖の周辺を描く独特の作風 コズミックホラーと称される壮大なバックグラウンド おススメ度:★★★☆☆ 日本でも二次創作や三次創作が行われ「知る人ぞ知る」怪 …

ヒロシマの人々の物語(ジョルジュ・バタイユ[著]・酒井健[訳]/景文館書店)~概要と感想

バタイユの「ヒロシマ」論。 ナガサキにも通じるものがある。 後半はバタイユの思想についてさかれている。 おススメ度:★★★☆☆ 本書は、バタイユが、ハーシーのルポルタージュ『ヒロシマ』(1946年)を …

椎名誠 超常小説ベストセレクション (椎名誠/角川文庫) ~全体の紹介と感想

椎名誠のもう一つの顔である異常小説作家としての短編集 SF、ファンタジー、ホラー、不条理の要素をごちゃまぜにした不思議な作風 落ちが投げっぱなしの場合もあるが、それがまた味。広くは薦めない。 おススメ …

火花(又吉直樹/文春文庫)~ベストセラーを読む(2)、あらすじと感想、軽いネタばれ

ある芸人と師匠の実質二人劇で進行 非常に読みやすい文章とハッとするフレーズ このエンディングの先が読みたい おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)売れない駆け出しの芸人の徳永は、熱海で行われた花火大会で …

ファントム〈下〉 (ディーン・R・クーンツ (著) 大久保寛 (翻訳)/ハヤカワ文庫) ~あらましと感想

奇想天外なホラーサスペンスの完結編 住人500人が一瞬にして消失。その理由は? 少々強引だが、水準以上ではある。 おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)前編からの続き。一瞬にして500人の住人が消えうせ …

ケンジントン公園のピーター・パン (バリー[著]・南條竹則[訳]/光文社古典新訳文庫) ~あらましと感想

有名な「ピーター・パン」の物語とは別の話。 公園での妖精や少女とのうつくしい交流。 箱庭の世界で繰り広げられる不思議な物語。 おススメ度:★★★☆☆ 最初に書いたように、本書は日本でも一般によく知られ …

魔法使いの弟子 (ジョルジュ・バタイユ[著]・酒井健[訳]/景文館書店) ~紹介と考察

バタイユの「恋愛論」についての感想。 失われた実存の総合性を回復させるものとは。 デュカスの同名交響詩に少し触れられている。ちなみにダンセイニの小説とは関係ない。 おススメ度:★★★☆☆ (編者注)本 …

ホラー小説大全 ドラキュラからキングまで(風間賢二/双葉文庫) ~内容の紹介

文化論も含む硬質な欧米ホラーの概観 歴史、3つモンスター、おススメ本100冊の3つのパート ガイドブックというよりは、正統派の評論としての性格が強い おススメ度:★★★☆☆ 怖い本の紹介サイトで、さら …

昆虫を食べる!(水野壮[監修]/洋泉社新書y)/食べられる虫ハンドブック(内山昭一[監修]/自由国民社) ~食糧難と昆虫

歴史ある昆虫食の文化。 これからの食糧難に向けてひとつの解決策となるか。 簡単な「食べられる虫」の写真付きガイド。 おススメ度:★★★☆☆ 『未来の年表』の本の中でも危惧されていた「食糧難」を解決する …

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編(村上春樹/新潮社) ~あらましとモヤモヤした感想、軽いネタバレ

結局、上手く騙された感じがする とにかく性的メタファーの多い後編 誰かに勧めるかといわれると勧めない おススメ度:★★★☆☆ 第1部を読んだのが3月で、今が7月なのでそれから第2部を読み終えるのに4か …

応仁の乱(呉座勇一/中公新書) ~ベストセラーを読む(1)、あらましと感想

「ベストセラーを読んでみた」第一段。 「戦国時代を生んだ大乱」という副題。 実際の乱の内容は、様々な勢力が入り乱れて、簡単には図式化できない。 おススメ度:★★★☆☆ (はじめに) 今回から「ベストセ …

ダークゾーン(貴志祐介/祥伝社文庫) ~感想と軽いネタばれ

人間将棋というトリッキーなテーマ 非常にタクティカルな展開、オチはまあ 貴志作品最強の飛び道具。将棋ペンクラブ大賞で特別賞受賞。 おススメ度:★★★☆☆ 刊行された貴志作品はほぼ読んでいるが、その中で …

海の仙人(絲山秋子/新潮文庫) ~あらすじと感想、軽いネタバレ

「ファンタジー」がつなげる孤独な人たち。 性を介在させない愛の話。 出てくるメシがうまそう。 おススメ度:★★★☆☆ 物語は、春の終わりに、敦賀に住む「河野勝男」のもとに「ファンタジー」となのる男が現 …

清須会議 (三谷幸喜 /監督) ~あらすじと感想

5日間の政治的会議をコミカルに描く 秀吉(大泉洋)と柴田勝家(役所広司)を中心とした群像劇 狙いはわかるが、分かり過ぎるきらいも おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)久しぶりにAmazonの解説文を改 …

にんじん(ルナール[著]・中条省平[訳]/光文社古典新訳文庫) 

「にんじん」とよばれる少年と、その家族の「短編連作」。 何事にもめげない「にんじん」の逞しさ、強情さ。 時折みられる残酷さ。 おススメ度:★★★☆☆ 家族から「にんじん」と呼ばれて、いつもからかわれて …

未来の年表(河合雅司/講談社現代新書)

止められない少子化(人口減少)の実情と、それへの「処方箋」。 「静かなる有事」という、人口減少による(日本)社会崩壊の危機。 日本の「おそるべき未来を時系列にそって、かつ体系的に」ときあかす。 おスス …

生ける屍(ピーター・ディキンスン[著]・神鳥統夫[訳]/ちくま文庫) ~印象と感想

ある島(国家)で行われる実験と、それに携わる男の行末。 ミステリーの要素が付け加わっている、社会派小説のよう。 紹介文というより、印象と感想を。 おススメ度:★★★☆☆ 私は、ディキンスンの作品は一度 …

踊る男 (赤川次郎/角川文庫) ~あらましと感想

33篇のショートショートミステリ アイロニーとユーモアに溢れる 一番古い話は1979年に朝日新聞に掲載 おススメ度:★★★☆☆ 軽く洒脱な文章で名を成した赤川次郎による、さらに軽さを増したショートショ …

モロー博士の島(H・G・ウェルズ[著]・中村融[訳]/創元SF文庫) ~あらすじと感想

孤島で行われる、狂気のような実験。 人間と獣の境目とは? エンターテインメントとしても読める。 おススメ度:★★★☆☆ (あらすじ)「エドワード・プレンディック」は、「海難事故」にあい、とある「貨物船 …

ベルセルク 39(三浦建太郎/ヤングアニマルコミックス) ~ベルセルクの今と昔(後編) ※基本的に38巻まで読まれた方向け

遂に妖精の王と謁見。キャスカの運命は? 完全にファンタジー回帰、しかも穏やか 内向的なストーリー展開 おススメ度:★★★☆☆ (あらまし)数々の脅威を退けて、ガッツたちはついに妖精たちの王の住む島に上 …

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